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大内氏築山跡の企画展示を見てきました

秋晴れの美しさが続く今日この頃。大内氏関係の史跡や展示会に行ってきました。

今回紹介するのは山口市歴史民俗資料館で公開中の企画展「探求! 築山跡 ー大内氏のもうひとつの居館ー」「発掘された大内文化 京都文化と大陸文化の融合・昇華」です。

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場所はJR山口駅からバスで10分ほど。国道9号線沿いにある建物です。

このあたりは中央に亀山公園と言う小高くなった土地に広場が置かれ、その周囲に美術館、博物館、県庁、そして今回訪れた歴史民俗資料館などが集まっている地域です。山口にゆかりのある宣教師、フランシスコ・ザビエルの記念教会などもあって、静かながら深い歴史の足跡を感じることのできる素敵な土地なのです。

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(山口市歴史民族博物館HPより)

企画展示の内容は、山口を代表する戦国期の大名、大内家の本拠である土地の発掘資料展です。発掘調査の成果や文献資料等の記録、新たに判明した築山跡の目的や示唆することなどを詳細に語ってくれている素晴らしい展示。
山口市歴史民俗資料館のいいところは、なんと言っても貴重な文化財がほとんど現物で見れるところ。発掘が長年にわたったこともあり、途中で新たに判明されていったことなども細かな記録として残されています。地面の層を見て、そこから出土された資料からも年代を知ることができ、山口に小京都を築いた大内氏がどれほど華やかで豊かな家柄であったか、垣間見る気持ちでした。やっぱり長く一つの土地で続いた家はすごいものがある……。

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私が興味深かったのは史料に記録で残されている事柄と、発掘された出土品などの関係性。祇園会の記録に対し、町民たちがどのような場所から祭りを眺めていたか、またそれに対してどのような触れが出されていたか、現実にある土地の位置関係と人々の暮らしぶりが見えたことです。歴史のロマンだなと思います。

歴代の大内家当主が過ごしたと言われる大内氏館跡は、歴史民俗博物館から南東に1.4kmほどの場所に位置しています。平成7年から始まった発掘調査は約20年続き、館跡周辺にある「築山跡」、西にある鴻の峰山にある「高嶺城跡」、「凌雲寺」とともに国の史跡に指定されています。

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高嶺城跡

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龍福寺(大内善隆公菩提寺)

また、山口市では発掘調査を元に、築山跡の東南部を整備し、今年の10月に「築山跡史跡公園」としてオープンしたばかり。綺麗な駐車場やお手洗いも整備されていて、大内氏史跡めぐりの新たな拠点となりそうです。

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