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書籍紹介。ダニエル・カーネマン『ファスト&スロー』ハヤカワノンフィクション文庫。

ダニエル・カーネマン『ファスト&スロー』ハヤカワノンフィクション文庫。読了。

おすすめ度4
難易度3

カーネマンの本は以前も紹介しましたね。

カーネマンはこの本では人間の認識をシステム1、システム2と名付けて、人間がどういう判断をミスするのか、いかに経済学が想定する合理的経済人が現実のヒューマンを記述できていないかを詳細に明らかにしてくれます。

システム1、システム2といっても何のこっちゃなので説明しますね( ̄▽ ̄)

システム1は速い思考をする直感的なシステム。
システム2は遅い思考をする熟考型のシステム。んで、システム2はシステム1を限られたリソースの中で監視、制御する。

昔ながらの言葉だと感性と理性に近い関係ですね。

んで、システム1は速いんだけど、見た印象につられがち、システム2は理性的かもしれないけど、怠け者で遅い。んで、そこからあらゆる判断ミスが起こるんですな。

上巻のpp.204-205にはこんな例が紹介されています。

病院で6人の赤ちゃんが生まれました。生まれた赤ちゃんの性別の順番で次の中で一番確率が高いものはどれでしょう?

1男男男女女女
2女女女女女女
3男女男男女男

こう聞かれると多くの人が3と選んでしまうんです。けど、実際はどの事象も互いに独立だから、どれも確率は等しいんですよね。

1、2のような規則性を見てしまうと偶然起こったものでなく、機械的な因果関係か、誰かの意志によって引き起こされたと思い込んでしまうところに判断ミスのカラクリがあるんですね。

他にもこんな確率、統計にまつわる判断多く紹介されているので、気になる人は読んでみましょう! 

*ちなみにtwitterのほうに他の行動経済学の実験も紹介しときました。気になる人は見てみてください!
https://twitter.com/kuryo39/status/1114033451932381184?s=19

にしても、人によっては確率や統計の面白い雑談であって、あんま自分と関係ない話を紹介していると思われるかもしれません。

けど、行動経済学は個人の自由を侵害しないでどうやってよりよい意思決定をすればいいのかの解決策をいくつも提案し、実際に政策に活用されている極めてアクチュアルな話なので学んでおく必要はありますね( ̄▽ ̄)

あと、確率、統計の読み方を知っておくと人に騙されにくくなるかと( ̄^ ̄)

行動経済学は利用価値高そうですね😼

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