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手のひら返し


先週末はまさに手のひら返し、ちゃぶ台をひっくり返されたような数日間でしたにゃ。まずは金曜日から振り返ってみるにゃ。


① TSMC最高益、AI活況 1~3月最終

TSMCの魏哲家・最高経営責任者(CEO)は同日、決算発表後のオンライン形式の記者会見で「AI向けの半導体はこの先数年間、成長の最大のけん引役になる」と語った。
1~3月期の純利益は前年同期比9%増の2254億台湾ドル(約1兆円)、売上高は17%増の5926億台湾ドルだった。23年末まで半導体市況の低迷に苦しんだが、4四半期ぶりの増収増益となった。
4~6月期について、米ドルベースで前年同期比25~30%の増収になるとの業績予想も示した。24年12月期通期は「20%台前半から半ばの増収」との従来予想を維持した。下半期にかけて増収が続く見通しで、TSMCは再び成長軌道に乗る。

日本経済新聞 4月19日付け朝刊

日経平均が1000円以上下げた19日の朝刊。見出しからしてもこの頃はまだ良いムードが漂ってたにゃ😸 🇳🇱ASLMの決算がイマイチで凹んだ直後のTSMC好決算で初動は素直に好感されてたんですにゃ。記事の中身を見ても過去最高とか何倍とか景気のいい数字が踊ってるにゃ。それが一転、ある一文字が消えていたことに注目が集まって手のひら返しの状況ににゃっちゃったにゃ⏬

② 半導体株、世界で調整色 利益確定の対象に

理由として指摘されているのが、TSMCが半導体業界全体の見通しを引き下げた点だ。24年のメモリーを除く半導体業界全体の生産予想を「10%以上の伸び」から「10%の伸び」に修正した。
「以上」がなくなったことは、電気自動車(EV)など自動車やパソコン(PC)、スマートフォン向けの戻りの鈍さへの警戒につながった。ただ、「好決算はすでに相当織り込んでいた」(りそなアセットマネジメントの戸田浩司シニア・ファンド・マネージャー)という側面も大きい。
半導体市場に詳しい岩井コスモ証券の斎藤和嘉シニアアナリストは「生成AI(人工知能)をきっかけに半導体株への注目と期待が一段と高まっていた分、先行きのちょっとした懸念が失望売りにつながり、株価が下方向に大きく振れてしまっている」と分析する。

日本経済新聞 4月20日付け朝刊

もはや地政学リスクを口実にしたあら探し状態ですにゃ😹 市場予想を上回る好決算だったにも関わらず、先行きを「以上」と表現するか否かで180度反応が変わってしまうこともあるんですにゃ☝️ まさに成長株の難しいところはこういうところで、市場予想を上回る好決算でも、その時の世界の空気感の雰囲気次第で素直に買いの燃料になることもあれば、今回のように少しでも悪材料にとれる文言があれば売り浴びせられる🙀 ひとつ学びになりましたにゃ。


③ 【Market Beat】米株「7強」にもろさ

今回のマグ7相場を過去のバブルに比べるとどうか。米ゴールドマン・サックスの3月の分析では、7銘柄の時価総額は市場全体の30%を超えた。20%弱だった過去2回を上回る集中度だ。上場投資信託(ETF)を通じた資金の流入も過去にはなかったことだ。
一方、今の利益予想からみた株価収益率(PER)でいえば、過去ほど極端な割高感になっていないようにはみえる。「強力なバランスシートを持つ」(ゴールドマン)のは90年代末との違いだ。
(中略)
グローバル運用部門責任者のエリック・ベイエル氏は「市場全体が脆弱だとは思わないが、推進力を持つ企業が減れば市場を不安定にする。米国のファンダメンタルズは依然強く、バリュー(割安)株の配分を増やすことに関心が高まりつつある」と話す。

日本経済新聞

1970年代のニフティ・フィフティ相場、2000年のテックバブルと比べればバリュエーションに加熱感はにゃいけど、今回のマグ7相場では一部の銘柄への集中度がかにゃり高い状況にゃんですにゃ。個別のポートフォリオというより、相場全体である種のリバランス的なことが起こってる、といった感じかにゃ? 実際、先週末のアメリカ市場はダウが小幅に上がってナスダックが2%以上下げるというわかりやすい対比に。これから本格化する決算でまた成長株に火がつくのかそうでにゃいのか、はっきりしてきそうですにゃ☝️


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