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熊野那智大社の大クスノキ

1.旅の計画を変更して熊野三山へ

 毎年この時期(12月)には長距離ウォーキングを計画していて、今年も伊勢神宮から熊野速玉大社(和歌山県新宮市)へのウォーキングを計画していました(約170km、昨年に名古屋から伊勢神宮まで歩いたのでその続き)。
 
 ところが、今年は全国各地で熊騒動があり心配になりました。そこで今回のウォーキングルート(熊野古道伊勢路)の熊情報を調べてみたところ、なんと!「熊出没情報」がありました(伊勢を出発し3日めと4日めに歩く大台町〜紀北町辺り)。どうするか考えましたが、一人で山道を歩くのはやはり危いと判断して計画を変更することにしました。

 ということで、旅の計画を変更して今回は熊野三山(熊野速玉大社、熊野那智大社、熊野本宮大社)を巡って来ました。アレを見るために。

2.熊野那智大社の大クスノキ

 ネット情報で那智大社に推定樹齢850年の大クスノキ(現地の表記では「樟(くす)」)があることは事前に知っていました。なので、それも楽しみにして(那智の滝ももちろん楽しみの一つ)出掛けました。私はクスノキが好きなので。

 那智の滝を観たあと那智大社へ行くとすぐにクスノキが目に入りました。一見すると立派な佇まいで元気そうに見えるのですが、実は地面付近で幹の中に空洞が出来ています。推定樹齢850年ということであとどれくらい元気でいられるのかなと思いつつ幹の空洞を眺めていると、「くぐれますよ」と声をかけられました。大人は無理だと思っていたのですが、「大人でも通れますよ」と教えて頂き幹の空洞に入ってみました。微かに樟脳の香りを感じました。空洞の中にお賽銭の小さな箱があったので、そこに100円を入れてこの大クスノキの更なる長寿を祈念しました。水や養分の道管は幹の表面付近にあるので、幹に空洞があっても大きな問題ではないかもしれませんが、強風に耐える力は弱くなるのでやはり心配です。入り口はやや狭いですが、中は広くこの大クスノキの長い年月の歴史と生命力を感じることができました。

那智の滝(高低差133m)
那智大社の大樟(くす)、樹高27m


クスノキの胎内くぐり入り口(幹回り約8.5mと太い)


3.熊野神社について

 熊野は古くから自然信仰の聖地で紀伊半島の山々や森に神が宿っていると考えられてきました。私は宗教にはほとんど関心が有りませんが、自然の中に神が宿るという考えには共感できます。これが旅の計画を変更して熊野三山巡りをしようと思った理由でもあります。

 実際に熊野三山を巡ってみると、景観が素晴らしいだけでなく、やはり空気感が異なり神聖な雰囲気を感じました。伊勢神宮には何度も行っていますが、熊野神社(三大社)に行くのは初めてでした。年齢的には随分と遅くなってしまいましたが、今回、初めて行くことができ本当に良かったと思いました。皆さんも人生のどこかで是非一度、訪れて欲しいと思います。

 熊野神社の詳細について、ここには書きません。私が適当な事を書くよりも「coolなkumano」さんの記事を読んだ方が正確で豊富な情報が分かると思います。興味のある方はそちらをご覧下さい。

以上