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15章 とある宗教の家庭に生まれたワタシが体験談をつらつらと書いたらつらい思い出ばかりで“つらたにえん”な件【草野球の帰りに連れて行かれた場所】

【草野球の帰りに連れて行かれた場所】

ワタシは、草野球チームに入っていました。

チームメイトの中には、宗教TLHの信者の方が数名いました。

まあその中の何人かがかなり揉め事を起こすのですが、今回は掘り下げません…。

まあ、野球は野球です。
スポーツはスポーツです。

せっかくスポーツをやるんですから、楽しみたいですよね。

その方たちがチームにいることに対して、正直なことを言えば、とても嫌でした。

でも、その中には純粋に野球を楽しみたくて来ているメンバーだって、いるはずです。
ワタシ自身が嫌な思いを何度もしてるからと言って、スポーツの中において差別的に見るのは、良くないことなのかな、とも思っていました。

ここでは一緒に野球を楽しむこと、それが重要なのだ、と自分に言い聞かせて、あまり深く考えないようにしていました。


ある日のことでした。
野球の試合が終わり、みんなで少しお疲れ様の食事をした後、解散となりました。
ここまでは普通の流れですよね。
でも、その日は違いました。


「ちょっと付き合ってよ。」


宗教TLHの信者の、Xとしましょうか、Xが声をかけてきました。

「どこに? なに?」

と聞くと、

「〇〇支部。」

と言いました。

〇〇支部というのは、そうですね、宗教TLHの、地域ごとにある建物としましょう。

「え…。嫌だよ。」

とワタシは答えたのですが、

「別にそこに行って、おまえをどうこうということじゃないよ。せっかく車で今から帰るから、ついでに立ち寄って持ち帰りたい荷物がある。それ運ぶの手伝って。」

と、Xは頼んできました。

いや知らんがな、と思いましたが、頼むわ頼むわとお願いされるので、わかったと了承しました。

Xの車の助手席に乗り込み、その〇〇支部へと向かいました。

〇〇支部に近づくにつれて、嫌な気持ちになりました。両親や兄1のZ一郎や、ワタシを担当した何人かの歴代の人たちに、何度も強引によく連れてこられたからです。

そこに今、向かっているのです。良い気持ちはしません。

何十分か車を走らせていると、目の前に〇〇支部が現れ、到着しました。

「荷物とかいうの、どこにあるの? どのぐらいあるの?」

と聞くと、

「こっちだ。ついてきて。」

とXがワタシの方を振り返りながら歩いていくので、後をついていきました。

〇〇支部の入口から、建物の中に入って、もうその時点でその場の空気が嫌だったのですが、ある部屋のドアの前で、Xは止まりました。

「ここだ。ここ。じゃ、先に入って。」

と言うので、「はいはい」とドアを開けて、スッと部屋の中に入ると、

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