競合と一緒に研究

私はこの手の話を聞くと、正直嬉しい。
特にに日本ではこうした動きがやはり遅いと感じているから。

まずは、上記記事の引用から始めたい。

競合関係にある企業同士が基礎研究で手を結ぶ試みが進み始めた。
国際競争が激しくなる中、自前ではまかないきれない分野では協調し、
開発の速度を上げる狙いだ。大学や研究機関の知見も取り込み、
新たな産学連携の形として広がる可能性がある。

こうした流れが日本でも始まってきているのんだなと、
とても嬉しい気持ちになりました。

これまで販売などではよくコプロという形で協業がありましたが、
あくまでもで出口での話。
また、製薬企業では複数社で共同で臨床試験をする場合もあります。
これは費用面の話と強みを生かしあい、迅速な上市によるマーケットの先取を目指す取り組みですが、すでに製品が出来上がっていて各社はその医薬品の事をすでに知っているような状況です。

この記事の内容は、企業活動の上流も上流、これから会社を支えるかもしれない内容を含む基礎研究で手を組むことを始めています。

2014年度から始まった内閣府の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)の一環で約80の大学が参加し、ガソリンエンジン用にエネルギー損失の少ない「超希薄燃焼(スーパーリーンバーン)」と呼ぶ技術が開発されたとのことです。

 今回のプロジェクトで特徴的なのが、自動車メーカー9社などで構成する自動車用内燃機関技術研究組合が開発を全面的に支援した点だ。
研究を担う大学に対し企業側はニーズの提示、実験装置の提供、実機を使った検証などで協力してきた。
 開発した技術の基本的な成果は自動車メーカーで共有する。その上で各社が競争しながら量産車への搭載を検討する。大学の知見も取り込みオールジャパンで基盤技術を開発し、競争力を底上げするという発想だ。

また、AIなどを使った材料探索の手法はマテリアルズ・インフォマティクスと呼ばれ、これによって新しい知見が見つかってきているとのことです。

三菱ケミカル、住友化学、旭化成、三井化学の4社と物質・材料研究機構は、17年から人工知能(AI)などを活用した革新的な材料の開発を進める。まず基礎的な高分子材料の研究で協力してきたが、ここまでの進捗について物材機構の橋本和仁理事長は「想像していたより圧倒的に早い」と手応えを語る。

マテリアルズ・インフォマティクスについてはこちらの記事をどうぞ。


私は製薬関連のお仕事をよくしていますが、
海外ではこうした取り組みはよく見かけます。
いわゆる、コンソーシアムのような形で様々な企業が集まり、
協力するPre-Competitiveな形態です。

見つかった知見については、
各社が自社に持ち帰り、自社の研究開発に還流させる。

自前主義的な考えは、海外企業にももちろんあるものの、
海外企業はだいぶ前から基礎研究からの協力も進めているので、
日本はやっとか〜っての思いはありますが、始めてくれて嬉しい。

ただ、
日本と違うのはオールジャパンといった自国のみでの考えは薄いこと。
利益が優先されますが、それ以上にやりたい事を実現するために、
自国だけに捉われてはいないという事。早く世の中に出せれば人類にとって有益だという観点も必要なんだと、私は思っています。

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