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ハタチから8年間放置した痔の手術体験記③入院中あって良かったもの

痔の手術で5泊6日の入院をするにあたって、個人的にあって良かったものをまとめました。多分次回がラストです。
※すでに知識がある方向けのキーワード:内痔核・結紮切除


500mlPETの水(なるべくたくさん)

手術後は脳のリソースの85%くらいがおしりと便に持っていかれる。便が硬くて出なかったらどうしよう、ってか硬かったらおしりはどうなるんだ…?という考えがどうしてもチラつくので、1日1.5~2Lくらい水を飲むようにしていた。病院食のおかげもあり、入院中は便が硬くて困ることはなかった。先生と看護師さんにも「たくさん水を飲んでね」と言われたので、無理でなければいっぱい飲めるといいみたいです。
これができたのは入院中に500mlの水を15本くらい差し入れてもらったからなのだが、本当に本当に助かった。ありがとうございました。私は一人暮らしで車も持っておらず、入院当日の朝は公共交通機関で病院に向かったので、5泊6日の荷物だけでも重く水までは到底運べなかった。そもそも入院前に水のことなど気にしていなかった。見出しには「なるべくたくさん」と書いたが、飲みきれずに余ったら帰りの荷物が重くて大変だと思うので、日数×3本くらいでいいかも。

違う階にあった自販機まで行ってみようと思えるまで心身が回復するには5日間くらいかかったため、寝たままでも好きなだけ水が飲めたのはとても有難かった。更に言うと「いつでも飲める水があるから、便はきっと大丈夫」と心を落ち着ける材料ができたことが大きかった。手術直後、麻酔でベッドから起き上がれなかったときには、看護師さんにお願いして自販機の水を買ってきていただいたりもした。ありがとうございました。看護師さんはとにかく忙しそうなので、その点でも何も気にせずガブガブ飲める水がある状態はおすすめ。
どんな手術でもそうかもしれないが、術後は思った以上に体力が落ちて一つの動作に予想以上の労力がかかったり、そもそも起き上がれなかったりしたため、いちいち2Lのペットボトルをコップに注ぐのは大変だったと思う。コスパよりも、手に持てるサイズのペットボトルの方がおすすめ。私は寝転がったままペットボトルの水を飲むのが上手になった。むせないように気を付けてください。

生理用品

傷が治るまでの期間、当然患部が血や組織液で汚れる。替えのガーゼは十分いただいていたが、プラスで生理用品を付けておくと、服やベッドが汚れない安心感があって良かった。とにかく清潔第一という空気をおしりからひしひしと感じたので、あまり蒸れないように薄いやつにした。手持ちが少なく足りなくなったので、これも差し入れで買ってきてもらった。本当にありがとうございました。
また、しょうもない話と見せかけて死活問題だったのが、手術直後はおしりが新感覚すぎて、おならか便かギリギリまで分からないという点。(どちらかが)出そうという感覚は分かるが、道を通る熱い感じが傷なのか便なのかが分からないんだな…。できるだけ早足でトイレに向かいながら、もしこれが便でも、生理用品付けてるから最悪3秒くらいは大丈夫かぁと腹をくくって過ごせた。おならは我慢すればいいじゃんと思うかもしれないが、おしりに力を入れることをビビりすぎて、1週間くらいおならは我慢できなかった(しなかった)です。今は、然るべき場ではちゃんと我慢してます。

Wi-Fiルーター

ポケットWi-Fiをレンタルして持って行った。普段から休日はゴロゴロしながらYouTubeやSNSを眺めているタイプなので、いつも通りのネット環境があるのは精神衛生上とても良かった。
1日目の夜、眠れないけど何かしたら目が冴えてしまうかもしれないと一晩中悶々として、結局眠れず心底げっそりしてしまったので、2日目の夜からは開き直ってずっとイヤホンで好きな曲や好きな配信者の動画を聴いていた。徐々にちゃんと眠れるようになったので、環境が変わると眠れないタイプの人は、もういいや~と思って心のリラックスに振り切っても良いかなと思う。あまりにも眠れなくてしんどかったら、早めに先生や看護師さんに相談しましょう。
ちなみに、入院は暇だと聞いていたので、新しいライブDVDやゲームを買って娯楽を準備しておいたが、私の場合は新しいことをしようという気が全く起きず、結局いつも聴いている音楽を聴いたり、YouTubeで過去に自分が高評価を押した動画を見返したりして過ごすことが多かった。買っておいたものは退院後に元気になってから楽しみました。

手のひらサイズのメモ帳とボールペン

これは人によると思うが、何時に便が出たとか、何時に痛み止めを飲んだかとか、さっと記録ができたのが良かった。手のひらサイズと書いたのは、枕元に置いて寝転がったまま書けるから。(なんでも寝転がったままやる。)同じ理由で、ハードカバーの方が書きやすい。
メモがあって良かったと思うことは二つあり、看護師さんから聞かれることに答えやすかった点が一つ。便と尿が何回出たかは毎日聞かれた。たまに痛み止めを1錠先に渡してもらって、あとで何時に飲んだかを確認してもらうこともあった。
理由の二つ目は、すべてが初めてで不安な中でも、メモを見返せば自分の状態が振り返れ、自分で自分をコントロールできているぞ、という実感が心の拠り所になったこと。痛み止めについては、私が入院中に出していただいていた薬だと6時間おきに1日3回まで飲めるそうで、飲んだ時間をメモをしておくと「次に痛み止めが飲めるまで何時間で、明日の朝ごはんの後は便が出そうだからその前にも1回飲みたいとして、今日の夜は〇時くらいにナースコールで痛み止めをお願いしよう」と計画が立てやすかった。
実際にはそんなに計画通りいかなかったりもするが、痛み止めはいつ切れるのか、急に痛くなったらどうしようかと不安だった初日と比べて、少しずつでもコントロールするためのコツがつかめると気が楽になっていった。また、先生や看護師さんにこれを質問するぞということをメモしておくだけでも心が落ち着いた。大体の時間帯は決まっているっぽいが、先生や看護師さんは不意に訪れます。(臨機応変に色々な人の対応をしているので、そりゃそう)

高額療養費の限度額適用認定書

結果として今回は発動しなかったが、事前に申請しておき入院初日に病院の窓口に提出した。申請から限度額適用認定書が郵送で届くまでは4~5日だったと思う。
馴染みが薄い方向けに簡単に説明をすると、事前に医療費が高額になると分かっている際、健康保険に申請をして「限度額適用認定書」を取り寄せて病院に見せておくと、窓口での負担額が一定金額に抑えられるという制度。もし事前に申請をしていなくても、医療費の自己負担額が高額になった場合は一定金額を超えた分はあとで払い戻されるらしいですが、「限度額適用認定書」の手続きをしておくとそもそもの窓口負担額が抑えられるってことです。
初めて入院してみて驚いたのが、いくらかかるかは事前にハッキリ分からないことだった。大体相場はこのくらいという費用は分かるが、実際に手術をしてみないと状態も経過も分からないので、やはり不安な気持ちが大きかった。いくらになるかは正直最後までドキドキしていたが、限度額適用認定を済ませていたので、この金額より上を支払うことはないというのが分かっていると少し気が晴れた。
ネットで検索すると分かりやすい説明が載っているので、興味が出たら勤務先の健康保険などのホームページを調べてみてください。

今回は以上です。
多分次がラストで、退院後についてをまとめて終わりにしようと思います。では。

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