空想フレンズ:あけみ
あけみちゃん
小学校高学年から高校までお世話になった子。
メガネちゃん
真面目ちゃん
ドジっ子
まあそんなところ…?
いちばん最初にできた空想フレンズで、いちばん長く一緒にいる。
中高時代はほぼずっといじめを受けていた。私のトラウマは彼女のトラウマと言っても過言ではない。笑
4月5日 金曜日
今日はバイト初出勤だった。
ずっと楽しみだったお弁当屋さん♪
ここで何かしらコミュニティの人間になるのは中高時代ぶり。だからかな、私はタイムトラベルしたかのごとく「あけみちゃん」だった。
とにかく怖かった。何が怖いんだろう、急に声が小さくなって目が泳いで。恥ずかしかった。挨拶がちゃんとできなかった。みっともない。
「ごめんなさい」
これはあけみちゃんの口癖。いったい何に対してなんだろう、いつも謝ってる。
(そんな漠然とした恐怖心とは裏腹に)
職場の人はみんな優しくて和やかな空気が流れていた。もうあんな事は起きないだろう、そう頭じゃわかっているのにどうしても気が張ってしまう。
トボトボ歩く帰り道。私の横に並んであけみちゃんは言った。
「すぐ緊張しちゃうけど言葉づかいは誰よりも綺麗でいようと思うの。」
カフェの窓から見えた春風はさくら色だった。
あー私だけが過去につまづいているだけだったんだ・・・
もうとっくに彼女はトラウマから脱していた。私だけが彼女のトラウマを引きずったままだったんだ・・・
なあに、心配することない。彼女が脱せたならすぐ私にもできるから待ってて!
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