#521 「悪魔プラン」のススメ
「抜本的な改革」とか言いますが、具体的に何をどう変えるの?という時に「悪魔」になってみるのがいいかも、と思ったので、メモ。
1、「不連続な変化」が求められる時代
もうVUCAとか聞かれなくなるぐらい、当たり前がどんどん変わっていく時代です。
当然企業としても変化が、それも、不連続な変化が求められる局面も増えているのではないでしょうか?
人ごとではなく、私の勤務先でも、といいますか、所属する部門が、まさにその「不連続な変化」が求められております(要はあんまり調子良くない、というだけですが…)。
2、「悪魔プラン」作成
で、企画の担当として経営に向けてこう変えていきます、という話を昨年末やりまして、見事、やり直し、となっていました。
その会議が終わった後、ある役員に呼び止められまして、「現場の負荷とか副作用とか気になるのは分かる。けど、一旦、『悪魔』になってプラン作ってみたら。」とアドバイスがありました。
その後、本件に関わっている数人のチームメンバーと「悪魔のプラン」を作ろう!ということで言いたい放題のプランを作りました。
結果、元のプランとはかなり異なるプランとなりましたしこれまででは考えもつかなかった(あるいは、考えついたけど、発言するのも憚れれる)ものも含まれています。「悪魔」効果、ですね。
当然、副作用もあるでしょう。
そこで、現場からどう見えるか、どのような行動変容が起こりそうか、どのような副作用が起こりそうか、というのを悪魔プラン作成に関わっていないメンバーにヒアリングしてその副作用をなくす、あるいは軽減する仕組みも盛り込みました。
先週、その内容で経営から承認を得られました。
やれやれ。
3、まとめ
いかがでしたでしょうか?
「悪魔のプラン」と名付けることで、リミッターを外し、不連続なプランが作れました、という内容でした。
変化をするには、今立っているところを出発点とする方法と、全然違う遠いところに飛んでいって、そこから出発する方法と、二つあるかと思います。
とはいえ、「全然違う遠いところ」は現場をよく知っていればいるほど、ハレーションやハードルなどが思い付きますから、自分の首を絞めるようでなかなか思いつかない、思い付いても言うのを躊躇してしまうものではないでしょうか?
それを、「悪魔のプラン」として極論の案を出していくことで「そんなことはとんでもない」とか「いやー分かるけど…」ということをなくし、「それは悪魔だ!」ということでアイディアが出てくる、言いやすくなる、という効果がありました。
要はなんとか今のまま、予測できる範囲内で過ごしたい、大きな変化は望まない、という「慣性の法則」に囚われていただけで、その慣性を「悪魔」になることで振り切った、ということでしょう。
質問力マニア、と自称していますが、本当に質問の仕方で答えが変わってくる典型ですね。
もちろん、悪魔のままでは副作用が予想されますから、悪魔になりきってアイディアを出した後は、天使(ではないか)になって改めて「悪魔のプラン」を見直すことが必要でしょう。
ただ、面白いことに、今回の場合、「悪魔のプラン」は微修正でほぼそのまま行けることが分かりました。
大事なのは、なぜ変えるか、狙いは何か、ということであって、その実現のためのプランがあることをきちんと説明できれば、どんなプランであっても決して「悪魔」ではないのです。
あ、また「当たり前」の話になってしまいました…
最後までお読みいただきありがとうございます。
例によって個人的な経験に基づくメモですが、どこか参考になるところがあれば嬉しいです。
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