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#381 「ビジネス頭の体操」 8月6日のケーススタディ

はたらくおとな向け。普段の仕事と無関係なケーススタティで頭の体操。
その日にちなんだ過去の事象をビジネス視点で掘り下げています。
普段の仕事を超えて、視野を広げ、ビジネスの頭の体操をするのにぴったり。
考えるための豊富な一次情報やデータもご紹介。

 →部分は、頭の体操する上での自分に対する質問例、です。


8月6日(金) ビールの税金は○○○○億円!?

2007年(平成19年)にアメリカ・カリフォルニア州サンタクルーズで開始された「世界ビール・デー」(8月第1金曜日)。英語表記は「International Beer Day」


ビール
コロナ禍で大きな変化があった商品の1つでしょう。

まず、国税庁「酒レポート」でお酒の種類別数量の推移をみてみましょう。

平成11(1999)年度にピークの1,071万klだったものが、令和元年度には865万klと1割以上減少しています。

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その中で、ビールは、というと、平成6(1994)年度には700万klを超えていたものが、令和元年では235万klと3分の1以下に減ってます。
これは、ビールから低価格の発泡酒やいわゆる「新ジャンル」に消費が移ったことが一因と考えられます。


アサヒグループホールディングス株式会社「FACKBOOK2020」にビール類市場規模のデータがありました。

これによると、やはりビールは1994(平成6)年に572百万箱のピークで、2020(令和2)年には145百万箱程度と4分の1にまで減少しています。

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発泡酒と新ジャンル合わせてもビール類の市場規模は減少を続けていることがわかります。

家飲みが増え、飲食店が減る、という報道が多くみられますが、具体的にはどのような影響があったのでしょうか?

ビール限定ではないのですが、総務省「家計調査」から令和2(2020)年の月毎の酒類の消費支出をみてみると、家庭消費は前年同期比で2桁増であるものの、飲食店消費は大きく上回る5割以上の減少となっていることがわかります。

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昨日投稿したタクシーは、最初の緊急事態宣言の5月に9割減の大きな影響を受けたもののその後年末にかけて徐々に継続して回復していたのに対して、飲食店は、常に半分以下、そして12月には8割もの減少となって影響が長期に渡っていることがわかります。


最後に、ビールに限らないのですが、酒税について、全体の税収における割合と、酒税収入の内訳をご紹介します。

国税庁「酒レポートによると酒税が国税に占める割合は1.9%です。額では1.2兆円と大きなものです。

そして、その1.2兆円の内訳ですが、ダントツは4割を占めるビールです。5,146億円となっています。販売量は落ちているのに税額が最も多い、ということで税率が高いことがわかります。

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→ビール。消費量が減っている要因は嗜好の多様化が一因としてあるだろうが、他にどのような理由が考えられるだろうか?


最後までお読みいただきありがとうございます。

皆様の頭の体操のネタになるところが1つでもあれば嬉しいです。

昨年7月からこのような投稿を続けてきてほぼ1年になります。以下のマガジンにまとめてありますので、お仕事を離れて頭の体操をしたいときに覗いて見てください。




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