【野球を科学するnote】矢部和樹@野球トレーナー

【選手の感覚と科学的な根拠を融合させた指導がモットー】 理学療法士/保健学修士/高校野…

【野球を科学するnote】矢部和樹@野球トレーナー

【選手の感覚と科学的な根拠を融合させた指導がモットー】 理学療法士/保健学修士/高校野球部トレーナー/公認野球指導者(基礎Ⅰ U-15) 小学生〜プロ野球選手までの指導/【野球に関する科学的知見】を選手・指導者・トレーナーの方に向けて発信していきます!

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【オンラインセミナー】野球選手の腰痛〜科学的根拠に基づく特徴とその対処〜

【セミナー概要】日時:12月28日(木) 21:00〜22:00 オンライン開催(zoom) 料金:3300円(税込)    2週間限定アーカイブあり 〈内容〉 野球選手の障害といえば肩肘痛ですが、それについで多いのが腰痛です。1) さらに野球は他のスポーツと比較して腰痛の発生率が高いと報告されています。2,3) その中でも日本の高校野球選手では、1シーズン中に64.1%の選手が腰痛を自覚し、そのうちの約30%が競技に、約15%が日常生活に中等度以上の支障をきたしてい

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    • 野球選手に多い肘のケガ〜UCL損傷の保存療法について〜

      【はじめに】野球選手に多い肘の怪我として肘の内側側副靱帯(尺側側副靭帯:UCL)損傷があります。 最近では中日ドラゴンズのドラフト1位ルーキーである草加投手が新人合同自主トレにて上半身に違和感を訴え、検査の結果「右肘内側側副靱帯損傷」と診断されたと報道されています。 UCL損傷の治療としては主に手術と保存療法に分けられます。 手術は昨秋に大谷翔平選手が受けたトミージョン手術が有名ですが、保存療法はどのような治療があるか知っていますか?また、保存療法した際の競技復帰率はご

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      • 【スイング速度を向上させる〇〇バットの科学的根拠】

        〈カチカチバットって知ってますか?〉みなさん、突然ですがこのようなバットをご存知でしょうか? 通称「カチカチバット」と呼ばれるものです。 2017年夏の甲子園でホームラン6本を打って一躍有名になった、広陵の中村奨成捕手(広島ドラフト1位)がこのカチカチバットであるカウンタースイング(アシックス)で素振りをしていたことで一気に知名度が上がったみたいです。 カチカチバットはバットの中央を筒状のものが上下に動く構造になっており、スイングすると筒が先端に移動し、「カチッ」と鳴るこ

        • 【素振りを再考する〜本当に必要なのか?〜】

          みなさん、こんにちは! 野球トレーナーの矢部です。 最近徐々に暑くなってきましたね。 熱中症は本格的な暑さが来る前から対策が必要です。 5月中は暑さに慣れるチャンスです。今のうちに水分補給や冷却、暑熱順化といった知識を知っておきましょう! さて、今回のテーマは「素振り」です。 どんなバットでどんな意識でどういう風な工夫をして何回振れば良いのか? これらを英語論文も含めて”科学的な”方法で検証された研究結果を用いながら解説していきます。 では、いきます! ①重いバット

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        【オンラインセミナー】野球選手の腰痛〜科学的根拠に基づ…

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        • プロ野球選手のピッチング・バッティングフォーム解説
          5本
        • 野球論文解説
          2本

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          【初動負荷トレーニングの効果】

          こんにちは!野球トレーナーの矢部です。 今日は私の大好きな選手である川崎宗則選手のYouTubeチャンネルから 「初動負荷トレーニング」についてです。 野球関係者なら「初動負荷」という言葉は聞いたことがある人が多いのではないでしょうか? そうです。イチローさんが取り入れていることで有名ですね。 この記事に書かれているように、最近この初動負荷の効果に関する研究がいくつかされています。その1つの研究の紹介は後ほど行います。 まず、初動負荷とはどのようなものなのでしょう

          野球選手のリハビリテーション〜体幹編〜 【野球選手の腰椎分離症】

          ②野球選手の腰椎分離症 〜治療家が知っておきたい科学的知見〜 〈概要〉日時:3月4日(土) 21:00〜22:00+質疑応答 オンライン開催(zoom) 料金:3000円(税込)    無期限アーカイブ視聴可能、PDF資料付き 対象:理学療法士、柔道整復師、鍼灸師などの治療家・学生    野球現場に出ているトレーナー など 〈内容〉腰椎分離症は成長期のスポーツ選手に多い疲労骨折です。 特に野球はスポーツの中でも多いとされています。 その野球には分離症になりやすい特徴

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          野球選手のリハビリテーション〜体幹編〜 【野球選手の腰…

          【二塁へは駆け抜けた方が本当に速いのか?〜強豪高校が見せたあのプレー〜】

          〈このプレー知っていますか?〉みなさん、まずはこちらの動画をご覧ください。 これは2021年の夏の甲子園大会出場をかけた和歌山県大会決勝で強豪・智弁和歌山高校が行ったプレーです。 実は同様のプレーが去年のメジャーリーグでも行われています。 このプレーは智弁和歌山への指導に来たイチローさんの「駆け抜けた方が速い」という考えで教えられたものだそうです。 通常、二塁ベースには足からスライディング(フットスライディング)をします。それは二塁ベースにその後留まらないといけないか

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          【二塁へは駆け抜けた方が本当に速いのか?〜強豪高校が見…

          【睡眠と肩肘痛や投球パフォーマンスの関係】

          〈睡眠時間と怪我の関係〉睡眠時間がケガ予防に大切なことは以前の記事でも紹介しました。 ======================== 〈関連記事〉*オンラインサロン限定配信 【睡眠の重要性】2021.12.12 投稿 【成長期における睡眠推奨時間】 2021.12.20 投稿 ======================== この他にも野球選手を対象とした研究では、 また別の研究では これらのことから少年野球選手においては睡眠と体の痛みとの関連がある可能性があります

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          【睡眠と肩肘痛や投球パフォーマンスの関係】

          【ピッチングにおいて真っ直ぐ立つことは本当に重要か?】

          【ピッチングにおいて真っ直ぐ立つことは本当に重要か?】

          【お風呂上がりのストレッチを効果的に行うポイント】

          【お風呂上がりのストレッチを効果的に行うポイント】

          【肘痛を経験している野球選手は小指が曲がりにくい】

          こんばんは!今年も残りわずかになりました。 みなさん、どんな1年だったでしょうか? 今年のnoteでは、投球障害予防のためのエクササイズプログラムや様々なセルフチェックを紹介してきました。 肩や肩甲骨、股関節など身体の中でも主要な部位に関しては解説してきましたが、本日は少し細かいですが”指”に関する記事になります。 みなさん、普段指を意識していますか? 今日は『肘痛を経験した野球選手の指の特徴』について解説します。 〈投球時の肘痛と前腕・指の筋肉の関係〉投球時の肘

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          【肘痛を経験している野球選手は小指が曲がりにくい】

          【立っている姿勢は座っている姿勢にも影響する】

          【立っている姿勢は座っている姿勢にも影響する】

          【野球選手は守備中にどのくらい移動しているのか?】

          〈守備の研究は少ない〉先日、大阪で開催された「日本野球科学研究会第9回大会」に参加してきました。 全国の大学・大学院の研究者の発表から現役の高校球児の研究発表、元プロ野球選手を含めたシンポジウムなど野球の科学に関することをたくさん学ぶことができました。 参加者の中には、有名な研究者だけではなく、修士号を取得されている現プロ野球球団の1軍・2軍監督や元巨人軍のOBなど現場も研究も知られている方が参加していました。 研究会の一つに「内野守備」をテーマにしたシンポジウムがあり

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          【野球選手は守備中にどのくらい移動しているのか?】

          【投球不良動作を検出するためのスクリーニングテスト】

          〈はじめに〉少年野球の投手におけるシーズン中の傷害発生率は28.7%と高く、その大部分は上肢に発生しています。1,2) このnoteでもいくつか紹介しているように、これまで様々な研究から投球障害に関連する投球時の不良動作が明らかになっています。 そのうちの一つに「過度な体幹の側屈」があります。 これらのモーメントの増大は、投球肩・肘障害を引き起こします。 この研究結果から、投球時に体幹が過度に傾きすぎていないかをチェックすることは重要になりますが、投球動作は非常に高速

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          【投球不良動作を検出するためのスクリーニングテスト】

          【筋肉痛を軽減させるセルフケア】

          【投球制限は何球にすべきか?〜連続投球が肘へのストレスに及ぼす影響〜】

          〈現在の投球制限〉現在、小学生(軟式)では1試合70球(4年生以下は60球)、中学生も硬式では1試合80球、軟式では1試合100球、高校野球(甲子園)1週間に500球以内などの投球制限が設けられています。 このように投球制限は年代によって異なります。 ではその球数以内であれば肘に影響はないのでしょうか? また、連続投球するとその他の身体機能、投球動作などにどのような影響があるのでしょうか? 今日はいくつかの先行研究から、連続投球が身体機能(筋力),肘関節外反動揺性(緩

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          【投球制限は何球にすべきか?〜連続投球が肘へのストレス…