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人間の「外的側面」「内側に潜む自分」 ペルソナ


 ペルソナは、心理学者のカール・グスタフ・ユングが提唱した概念で、人間の「外的側面」「内側に潜む自分」がペルソナだと定義されています。



 結構前々から、暗い物語に心を惹かれることが多くある。好き好んで暗い映画はないか調べたり、暗い本を探して読んだりしていた。

 わたしの好む「暗い」というのは、人生に苦しみや悲しみを抱えて、もがいたり葛藤したりしている人の物語だ。暗いものを、自分の人生と重ねてみたり、心に刺さったものを生きる糧にしたりと、楽しみ方は色々だ。

 それほど多くの作品を見ている訳ではないが、小説で言えば、人間失格や金閣寺、仮面の告白などを好む傾向にある。
 そのことを人に話した時、その人はそれらの物語に共通する暗さを知っていてか、「走れメロスを読んだ方がいい」「ペルソナは読んだことがある?」といくつかの作品を薦めてくれた。
 それから、「三島みたいな男をかっこいいと思ってるの」とも言われた。太宰や三島に惹かれるものがあることも事実だが、心酔するほど良く知りはしない。

 今までわたしは自分の好む作品しか読んできていない。走れメロスは国語の教科書で読んだことがあるが、あまり記憶にない。
 その人は太宰について、「人間失格はどん底に落ちている時に書いたもので、走れメロスは上がっている時に書いている」と言っていた。
 ペルソナは別の作家が書いた三島由紀夫の伝記作品のようだ。

 これらを読むことは、彼らの人となりや人生をより知るためにとても大事なことなのではないのかと考えた。
 人間失格ではどん底に落ちる人生の物語を味わったので、自分からは進んで読むことのなかった走れメロスを読んで、異なる人生の物語に触れてみたいと思う。

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