m

死ぬまで幸せに生きたい

m

死ぬまで幸せに生きたい

最近の記事

ペルソナ

ペルソナは、心理学者のカール・グスタフ・ユングが提唱した概念で、人間の「外的側面」「内側に潜む自分」がペルソナだと定義されています。  結構前々から、暗い物語に心を惹かれることが多くある。好き好んで暗い映画はないか調べたり、暗い本を探して読んだりしていた。わたしの好む「暗い」というのは、人生に苦しみや悲しみを抱えて、もがいたり葛藤したりしている人の物語だ。暗いものを、自分の人生と重ねてみたり、心に刺さったものを生きる糧にしたりと、楽しみ方は色々だ。  それほど多くの作品を見

    • 命日

      ちょうどこういう何でもない日みたいに、いつもと同じようにバイトから退勤して携帯を見ると、母から連絡が来ていた。何て書いてあったのか忘れてしまったけど、父が亡くなったのですぐに家族と合流して病院へ向かった。到着した時にはもう息を引き取っていたので、わたしが日常をしている間に静かに逝ってしまったのかなと思った。入院中、苦しむ姿を見ることも多く、また家族の生活が一変したこともあり、これはいつまで続くんだろう、とずっと思っていた。これが終わる先に死があることを考える余裕が全くなかった

      • 奉仕の気持ち

        大きな喪失と直面して、自分の気持ちをどう処理して良いか何も分からずにいた時に、中原中也の『春日狂想』という詩に出会った。 「愛するものが死んだ時には、自殺しなけあなりません。」から始まる詩。 それでもなお生き続けなければいけないのならば、「奉仕の気持に、なることなんです。」 何もかもが憂鬱で現実が苦しい喪失の中で、他人のために何かをするという考え方はとても良い生き方のように思えた。 「奉仕の気持に、なることなんです。」 中也が詩の中で繰り返し

        • 涅槃

          涅槃 葬儀の場で涅槃という言葉を知り、興味を持った。 涅槃とはサンスクリット語で「ニルヴァーナ」、「仏教における概念であり、繰り返す再生の輪廻から解放された状態のこと」である。 仏教の世界では「生きることは苦しむこと」とされている。生き死にを繰り返す輪廻から解放された涅槃の世界は、生の苦しみの全くない極楽浄土の世界なのかもしれない。 人間失格 太宰治著『人間失格』の中に、「自分には幸福も不幸もありません。ただ、一切は過ぎて行きます。自分が今まで阿鼻叫喚で生き

        ペルソナ