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「ワクワクする薩摩焼をつくる」鹿児島の文化を紡ぐ窯元が、その本質的価値を追究

みなさんこんにちは。
「協働」を通じて、日本に熱を生み出したい!
㈱協働日本 広報担当の郡司です。

先日、協働先の荒木陶窯さまへインタビューをさせていただきました!

荒木陶窯は、約425年の歴史ある薩摩焼の窯元です。伝統的な薩摩焼の器を買い求めるお客様が全国から訪れる他、個展の開催を各地で行うなど薩摩焼の制作販売や、次世代に伝統を伝えていく活動も積極的に行っています。

その第15代目 玉明山 現代の名工である荒木秀樹氏と、奥様であり同社取締役の荒木亜貴子氏、そして協働を通じて伴走支援を行なった協働プロの田中友惟氏へお話を伺いました。

歴史と伝統ある窯元も、生活様式や購買行動の変化によって従来の販売形式や作品の見せ方を変える必要に迫られ、顧客へのアプローチに課題を抱えていました。

荒木陶窯の魅力をどう表現すれば購買に繋がるのか──
協働プロと共に、あらためて荒木陶窯のありたい姿を考えることに挑戦した約半年間。

インタビューの中では協働日本との取り組みのきっかけや、支援を通じて生まれた変化について、さらには今後の複業人材との取り組みの広がりの可能性について、経営者の視点からメッセージもお寄せいただきました。

このnoteでは、荒木陶窯さまへのインタビューの一部をご紹介します。フルバージョンはぜひ協働日本のHPからご覧ください!

これまでの「当たり前」と向き合い、ありたい姿の徹底的な言語化を

ECサイトについて活用方法を考え直したいと思い、相談先を探していた際に、鹿児島県在住の協働プロである浅井南さんと出会い、「協働日本の伴走支援は荒木陶窯さんに合うんじゃないかな?」と言われたことが協働日本との出会い。

直面していた時代の変化。チャンスがあれば色んなことにチャレンジしたいと思っていたタイミングでもあり、すぐにお願いすることに決めたのだそう。

週に一度のオンラインミーティングを通じて、大きく2つの課題解決のための取り組みを始めました。

課題の1つは、購買層の変化や購買チャネルの変化により、顧客への有効的なアプローチ方法がわからなくなっていたこと。
そしてもう1つは、荒木陶窯の魅力をどう表現すれば購買に繋がるかわからなかったこと。

まずは基本に立ち返るため、亜貴子氏を中心に「荒木陶窯のありたい姿や価値を言語化」していくことになりました。

左:田中友惟氏、右:荒木亜貴子氏

実際のところ、荒木陶窯のこと、作家の想い、普段の様々な仕事のこと…全てのことについて改めて言語化する作業はなかなか大変だったといいます。

毎週のミーティングでは、自分たちの想いは?製品の良さは?──と言った、協働プロから「問い」が出される。
それに対して、ご夫婦お二人で、今まで当たり前のこととしてじっくり考えることのなかったものについて、あらためて言葉にしてみる。その繰り返しでした。

普段の業務の中ではなかなか時間も取れず、考えもまとまらないので、亜貴子氏は車での移動時間のような隙間時間にずっと考えていたといいます。

「答えなんて出ないんじゃないか…と思うこともありましたが、不思議なことに考え続けて1週間が経つ頃には「これだ」というものが思い浮かんでくるんです。」と笑顔で語ります。

浮かんできた答えを持ってミーティングに臨み、それに対してまた新たな「問い」を立てる。
この循環でどんどん荒木陶窯業のありたい姿、本質的な価値の解像度を高めていきました。

言語化を続けていって最終的に辿り着いた、荒木陶窯のありたい姿、本質的な価値は「作り手も使う人もワクワクする薩摩焼をつくる」ことでした。

言語化した荒木陶窯のコンセプトをブランドガイドラインに落とし込み、表現の指針として可視化。それを元に、顧客へのアプローチを変えていきました。
利用シーンを想像してお客様に「ワクワク」してもらえるようにECサイトの写真をリニューアルしたり、展示会での顧客とのコミュニケーションを変えたりと、「顧客視点」、「言語化した魅力を伝える」ことを意識して工夫することで、徐々に売りたい商品が売れるようになっていっている実感があると言います。

新しい荒木陶窯の「ワクワク」を表現

未知の取り組みだった「複業人材との協働」は、永く繋いでいきたい「人と人」の縁になった

荒木陶窯では、実際に協働がスタートするまで、複業人材という働き方を知らなかったといいます。
いざ取り組みがスタートしてからは、ビジネスシーンの第一線で働く人の考えを聞くことができ、とても刺激的だったと語ります。

「協働プロとの対話の中でそれぞれのバックグラウンドが見えてくる。そこからも学べることが多かったと感じています。」と語る秀樹氏。

陶芸という商品の性質上、コストが減った、売上が倍増した、などの具体的な結果をすぐに出すためのものというよりも、この経験がこれからの人生に活きる、自分に対する投資という感覚が大きいといった、嬉しいお言葉もいただきました。

おわりに:荒木秀樹氏、亜貴子氏からのメッセージ

亜貴子氏「これからもどんどん需要が増えていくのではないでしょうか。コロナがあったからこそ、遠方の複業人材ともオンラインで繋がって取り組みを進めるという形も皆抵抗なく受け入れることができると思います。
私も受け入れた結果『こんなに便利な世の中になったんだ』と思えましたから。協働日本の皆さんのような方々の活躍の場はどんどん広がっていくと思います。」

秀樹氏「皆さんと知り合うことができて、とても刺激的で楽しい時間を過ごすことができました。ありがとうございました。半年強という時間は短かった。3年、5年と続けていきたいご縁です。
何年か経ったらまた改めて協働をお願いしたいと思っています。それぞれ更に進化されて、学びも楽しさも、更に大きなものになっているだろうと考えるととても楽しみです。」

秀樹さん、亜貴子さん、ありがとうございました!

協働プロ側のメンバーも、薩摩焼の魅力や歴史を改めて学びながら、鹿児島の伝統工芸と向き合うことができて、とても貴重な機会になりました。

これからも荒木陶窯さんから生み出される「ワクワク」を、一同ワクワクしながら楽しみにしております!

▼インタビュー全文はこちらから

STORY:荒木陶窯 -「ワクワクする薩摩焼をつくる」鹿児島の文化を紡ぐ窯元が、その本質的価値を追究-


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