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【日記】4月12日〜4月18日

4月12日
コロナの感染急拡大、ひと味早く蔓延防止等重点措置がスタートした地域もあり、週末の売り上げはなかなか厳しい。という訳で月曜日にしては静かな日になる。良いのか悪いのかよく分からない。

夜、「イエロー・マジック・オーケストラ」、スネークマンショー「急いで口で吸え」を聴く。ふと思い立ち、平日の夜にレコードを聴く際は以前使っていたポータブルレコードプレーヤーで聴くことにした。炬燵の上にターンテーブルが置かれている、というのは少々奇妙な光景ではある。

4月13日
値札の付け替え、ニットのハンガー掛け、廃棄商品のカットなど雑務に終始。静かな日になる。

夜、ポール・マッカートニー「タッグ・オブ・ウォー」を聴く。

4月14日
久しぶりに一日中雨が降る。静かな日。
No Lie-Senseの「ミュータント集団就職(突然変異でこの世は一回り)」という最高に素晴らしく奇怪な曲をひたすらリピートして聴く。

4月15日
もう13か月もライヴハウスへ行っていない。

コロナの影響で再開の目処が全く立たない為、昨年からずっと休止している主催イベント"dis-covered"を一度終了することにした。

"やりたいことがいっぱいある割に、それを実現する為のエネルギーがどんどん失われていった"ということも終了する理由の一つ。「絶対に失敗は許されない」と覚悟をもって、文字通りイベントの進退をかけて開催する予定だった昨年3月の"Vol.5"がコロナの影響で開催直前に中止となり、その時に自分のなかにあった張り詰めたものがフッと消えてしまったのも"エネルギー"が失われた原因だろう。
休止から1年経った今もコロナは猛威をふるい、状況は1年前より悪くなっている。何より自分の中での"エネルギー"も湧き上がらない。そんな現状ではまだまだ再開は遠いし、休止状態をこのままダラダラと続けるより一旦潔く終了した方が良いと判断してこのような発表になった。

近い将来に自分の中で何かをやりたいという強い気持ちが復活して、さらにライヴハウスで新しいことが自由に出来る様になったら、またやれたら良いなあとぼんやり考えている。ただ今は再開について長い間延々と自問自答し続けてきたので、ひとまず結論が出て少しホッとしているというのが正直な気持ちではある。

4月16日
dis-covered終了についての反響をいくつもいただく。自分が一人で始めたイベントがいつの間にか沢山の人々にとっての大切な存在になっていたと改めて知る。

久しぶりに慌ただしい金曜日。感染が急拡大する中での週末、さてどうなるか。

夜、YMO「テクノドン」を聴く。

4月17日
朝、録画しておいた「タモリ倶楽部」を見る。"和製フレディー・マーキュリー特集"。タモリさんは「空耳作品がきっかけで好きな音楽が増えたって人あんまいないでしょ」と言っていたけど、自分は空耳作品がきっかけで好きになったバンドやアーティストが結構ある。ゲンスブール、デクスター・ゴードン、トイ・ドールズ、ビースティ・ボーイズ、など。

中山康樹「マイルスを聴け!2001」を読む。今でも賛否両論ある問題作の2001年改訂版。20年前に発刊された中山氏の「ディランを聴け!」を今でもこよなく愛する自分は中山氏らしい文章によって綴られたマイルスのディスコガイドを興味深く、ときどきクスクス笑いながら読んだ。

アーマッド・ジャマル「アウェイキング」を聴く。これまた素晴らしい作品。軽快かつソウルフルにグイグイ突き進んでいくピアノトリオの演奏はとにかくグルーヴィ。リズム隊2人がキャンバスとなり、アーマッド・ジャマルがそのキャンバスの上に鮮やかな音で色を描いていくような感覚。ハービー・ハンコック「ドルフィン・ダンス」のカヴァーが聴きもの。ジャケットがインパルスレーベルの再発盤CDで多用されている「オリジナルジャケットの一部を拡大してみましたジャケ」でやけに迫力があり、それもまた良い。

夕方、散髪に行く。今回は気分転換も兼ねて先月末に自宅から歩いて5分のところに開店した美容室を利用することにした。
店内はずっとモダンジャズが流れていて、美容師さんが髪の毛にハサミを入れた瞬間、偶然にもマイルス・デイヴィス「ソー・ホワット」が流れ始めた。RADWIMPS好きと言う美容師さんから最後にセットのコツを教えてもらう。とても良いお店だったのでこれからお世話になります。

夜、いつの間にか眠っていて明け方に目が覚める。ふとスマホを開くとイナダミホさんが音声のみのツイキャス配信をやっていたので聴く。「きょうへいくんいるなら話したいことがあったのに」と終わり際に話していたけれど、一体どんな話だったのだろう。dis-coveredのことかなあ。と思いつつ二度寝する。

4月18日
マイルス・デイヴィス「ザ・ミュージングス・オブ・マイルス」を聴く。「マイルスを聴け!」のなかで中山氏は本作を「マイルスがジャマル的なものを目指している」と書いていて聴いてみたいと思っていたら、昨日散髪の帰りに立ち寄ったいつもの中古屋でCDを発見した。
聴いてみると確かにアーマッド・ジャマルのピアノをトランペットで再現したようなマイルスにしてはとても珍しいカラッとした演奏。トランペットのみのワン・ホーンで録音したのもその辺りを強調するための意匠があるように感じる。インタープレイでの演奏家同士のぶつかり合いが生むスリリングな場面がほとんどない代わりにマイルスの乾いた音色のトランペットをゆったりと楽しむ作品。

東直己「酔っ払いは二度ベルを鳴らす」を読む。時々思わず声を出して笑ってしまう。出版された作品数は少ないものの、この方のエッセイは面白い。小説も読んでみようかな。 

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