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呼吸が楽にできる場所

2日前に、オーストラリアに着いた。最後に訪れてからは10年ほど経つ。日本を出るのも約3年ぶりだったから漠然とした不安はあったのだけど、空港に降り立ってすぐに緊張が解けた。
そうそう、この感じ!と、窓から差し込む日差しの強さで少し浮かれたような気分になる空気は変わっていなくてうれしくなった。肩の力が自然と抜けて、ゆったりと呼吸できた。こういう場所にいること自体が、今のわたしにとって必要だったのだ。

今年は本当にいろんなことがあって、何度も打ちのめされそうになった。そのせいで、ずっと体も気持ちもこわばっていた。と言っても、それが当たり前になっていたから、その場所を出るまで自分がどれだけの緊張感に晒されていたかも気づけなかった。
でも、悩みが出てきた場所を離れると、悩んでいた自分の姿を一歩引いて見ることができる。悩みに飲み込まれているときは、たとえ解決策があったとしても気づけないのだ。だから、物理的に離れるということも有効だとわかった。
あとは、わたしがやりたいことをすでに実現させている人に出会ったことも大きかった。「できない」と思い込んでいた固定観念が壊されていった。
「やりたいことができないから諦める」でもなく、「それができてないから不幸」という訳でもなく、この世の中にはいろんな価値観があって当然で、単純にそこから自分が何を選ぶかが大事なのだと気付かされた。
意外と、他人の価値観に左右されて苦しんでたことってあるとも感じた。

じゃあ、何を選ぶ?
それが難しいときもあるのだけど、わたしを救った言葉がその答えだ。
「自分が幸せだと思える方を選んで」
いろんな世界を見てきた人が言ったその言葉は、多分これから何度でも思い出すだろう。

そしてこれが少しずつだけど、出来てきている自分の方が、前よりずっと好きだ。
そういう自分になれる場所を選ぶことが、わたしにとっては生きている証となるのだ。


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