旅する翻訳者・イラストレーターこまつきょうこ

東北の日本海側出身。田畑に囲まれ育つがアメリカに憧れ、15歳で初海外・米公立高校に1年…

旅する翻訳者・イラストレーターこまつきょうこ

東北の日本海側出身。田畑に囲まれ育つがアメリカに憧れ、15歳で初海外・米公立高校に1年留学。大学時にスウェーデンで半年間デザイン留学、2008-2011年にオーストラリア、2020年1-3月にイギリスに滞在の経験がある。意外と小心者なのに割とどこにでも行く。

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旅するイラストレーター こまつきょうこ

instagram こまつきょうこホームページ 参加したイギリス留学企画:One project オックスフォードに3ヶ月、エディンバラに3ヶ月、計6ヶ月の予定で旅立ちましたが…。 こちらのブログには、留学準備で必要になる情報もたくさん載せています。海外送金や現地口座開設など、ぜひみてみて下さいね。 3つのアプリで4つのステップ〜海外送金は難しくない!留学先で口座を作って日本から送金する方法 TransferwiseとMonzoで日本からイギリスに送金してみた

    • 残されたいのちの時間と後悔と、これからの選択肢 (2)

      この記事は、このリンクの続きです。 大泣きしながら夜道を帰った翌日、母の入院に必要なものを買うためにドラッグストアに行った。大人用のおむつの売り場に立って、子供のいないわたしは「人生で初めて買うおむつ」が母親のものだということに少し動揺していた。子供用のオムツだったら未来に投資する感覚が持てるのかなという思いがよぎって、うっすらとでも「命の終わりに近づいていく人にこれから買い物を続ける空しさ」を感じた自分の残酷さにゾッとした。「介護」や「介護用品」だって、よく目や耳にする言

      • 日本にいて集団主義な側面に合わせて生活していると、「他人の承認」を自動的に求めるようになっていたかも。というのをこのポッドキャスト聞いて思った。 https://podcasts.apple.com/jp/podcast/the-love-happiness-and-success-podcast-with-dr/id858864457?i=1000608266129

        • 帰りたい場所は、あの空の下

          たぶん、ひどいホームシックなんだと思う。 何度も自分に言い聞かせたし、今すぐ戻る選択肢よりももっと「ちゃんと」考えてから動かないと、そのために計画しないとってずっと考えていた。 それで納得したつもりだった。 だけど、時々とても苦しくて辛くなる。 今一番いたい場所と、目の前の現実が違いすぎて胸が張り裂けそうになっていた。 そんな時、マッシさんの言葉が目に入ってきた。 マッシさんは石川県に住みながら現地の食を発信し、次の移住地である東京で新しい生活を始めたのだった。4ヶ月ほど

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          残されたいのちの時間と後悔と、これからの選択肢 (1)

          わたしの人生、終わったな なんてことを1年と少し前に考えていたのだ。 そうとしか考えられない状態になっていた。下手したら、今わたしはここにいなかったかもしれない。それほど心の中はひどい状態だった。 それでも思いとどまれたのは「やり残したこと」があるからだった。 去年の4月の終わり、母が倒れて入院した。 くも膜下出血で、手術前後の医師の話からは回復が見込めないことがわかった。それは、意思表示もできず体も動かせない状態で命が続く限り変わらないということ。 その時は介護保険がど

          残されたいのちの時間と後悔と、これからの選択肢 (1)

          「自分を幸せにするのは、大人として当然の責任だよ」と言われたこと

          4週間と少しのオーストラリア滞在から帰国してしまった。 帰ってきたくなかった。日本が真冬で、大寒波が来るというニュースを聞いていたからでもある。だけど、それだけじゃない。わたしにはもう、本当に帰りたいと思う場所がなくなったから。 ブリスベンに滞在を決めたのは、出発まで1週間を切ったあと。他の街へ行く予定だったのだけど、こっちの方がよさそう!と判断して変更。(この話はまた別の機会に) 12年前にワーキングホリデーでオーストラリアにいた時、確か乗り継ぎだったかで一泊したくらいの

          「自分を幸せにするのは、大人として当然の責任だよ」と言われたこと

          呼吸が楽にできる場所

          2日前に、オーストラリアに着いた。最後に訪れてからは10年ほど経つ。日本を出るのも約3年ぶりだったから漠然とした不安はあったのだけど、空港に降り立ってすぐに緊張が解けた。 そうそう、この感じ!と、窓から差し込む日差しの強さで少し浮かれたような気分になる空気は変わっていなくてうれしくなった。肩の力が自然と抜けて、ゆったりと呼吸できた。こういう場所にいること自体が、今のわたしにとって必要だったのだ。 今年は本当にいろんなことがあって、何度も打ちのめされそうになった。そのせいで、

          命の選択肢

          今朝見た夢が妙に現実的で、その時の感情と感触が起きた後もしばらく残っていた。 今、母が入院しているから見た夢だろう。 実際には延命治療はしていないのだが、体の機能は入院前と大きく異なる。 動けず、話せず、家族を認識することもできないのだ。 4月終わりにくも膜下出血で倒れた母は、それからずっと病院にいる。 入院時と手術前後で担当医師から聞いた話から、元の母の姿ではなくなるだろうと予想がついた。もちろん、医師や看護師たちは医療の専門家として、可能性のあることは教えてくれたのだ

          人生なんて無理ゲーなので、その中でいくらでもマシになる方法を探ることしかできないんだよ、という気持ち。 とてもつらい。

          人生なんて無理ゲーなので、その中でいくらでもマシになる方法を探ることしかできないんだよ、という気持ち。 とてもつらい。

          答えは、勇気の要る方にある。〜山田ズーニーさんの表現力ワークショップで見つけたこと〜

          山田ズーニーさんの「表現力ワークショップ」に参加した。 小手先の技術を学ぶ場じゃない、「書く」とはいったい何なのかを体験し実践するワークショップだった。 まるで、自分が隠していた正直な思いに再会し、向き合って抱き合い背中をバシバシ叩き合う熱いハグのような時間だった。終わった後の心地よい疲労感は、出せる力を出し切った爽快感を伴っていた。 朝から夕方までの間で(あっという間だった!)、今までまともに見つめようとしなかった夢が、ムクムクと膨らんで、これからはわたしをどんどん行きた

          答えは、勇気の要る方にある。〜山田ズーニーさんの表現力ワークショップで見つけたこと〜

          高校生の時にアメリカで1年お世話になったホストマザーの訃報を目にした。「いつかまた会えたら」と漠然と持ち続けていた気持ちは、その瞬間に後悔に変わった。そして、人はいつか死ぬという当然のことを改めて思い出し、自分でも気づかない間に後回しにしていたことはないかと心の奥を探っている。

          高校生の時にアメリカで1年お世話になったホストマザーの訃報を目にした。「いつかまた会えたら」と漠然と持ち続けていた気持ちは、その瞬間に後悔に変わった。そして、人はいつか死ぬという当然のことを改めて思い出し、自分でも気づかない間に後回しにしていたことはないかと心の奥を探っている。

          こんな時だから、あえてロシアを旅した時のこと。

          国が行っていることと、そこに住む人をひとくくりにしてはいけない。 そして、今起きていることは見知らぬ遠い国の出来事でもない。 この記事は、ある国の政権のやり方を肯定するためではなく、そこに住む人たちは、それぞれ個人の考えを持って暮らしていることを伝えるためのものです。そして、一人ひとりと向き合うと、国籍・文化・習慣は違っても同じ人間同士の付き合いとなるのだと旅先で感じたわたし個人の体験を共有するものです。 以下、記事中の旅は2015年12月にエストニアから始まったもので、

          こんな時だから、あえてロシアを旅した時のこと。

          I hadn't studied Science enough to be thoughtful to answer the question. って言ってたのかな。ある日のポッドキャスト。使ってみたいです(賢そうにみられたい欲)

          I hadn't studied Science enough to be thoughtful to answer the question. って言ってたのかな。ある日のポッドキャスト。使ってみたいです(賢そうにみられたい欲)

          「ほんの少しの修正だから」無料でやってと言われたら?〜海外翻訳会社とフリーランス翻訳者のやりとりの結果

          「エンドクライアントから修正が入りました。 ほんの少しです。修正をお願いできたら助かるのですが…」 毎月、依頼してくれる海外の翻訳会社からメールが届きました。 内容は、先日わたしが担当した翻訳の原文に修正が入り、単語10個分だった一文が8個になっていました。確かに短い文章です。 いつもお世話になってるし、と即対応して返信したのですが、どうやら「仕事外」だったらしいのです。 再度、自分の理解したことを確認するためメールしてみると、 「このような修正は、どの翻訳者からも無料で対

          「ほんの少しの修正だから」無料でやってと言われたら?〜海外翻訳会社とフリーランス翻訳者のやりとりの結果

          「筋肉つけて、どうするの?(笑)」っていう人を分析してみたら

          筋トレを始めて8年目の英日翻訳者・イラストレーターのこまつきょうこです。 途中、休んだこともあったけれど、筋トレはずっと続けていることの一つになりました。お世話になっているジムは、パリピがしのぎを削るような場所では全くなくて、道場のように自己鍛錬に精を出す会員さんが多いところです。女性の会員数の方が少し多いらしく、また、年代も10代から70代まで幅広くて居心地がいいところだから続けられています。(大会に出場するビルダーさんたちもいる。)周りには筋トレ仲間も増えたのですが…、こ

          「筋肉つけて、どうするの?(笑)」っていう人を分析してみたら

          旅は血となり肉となり、そして心を動かし続ける。

          空気の冷たさに、いつもより早く目が覚めると、薄い青が充満した部屋の中が記憶の引き金になった。少し冷えた肩先と、乾燥でヒリヒリとした喉が、旅先に向かう飛行機の中を思い出させたのかもしれない。 その間、どんどん湧き上がってくる現実味のある感覚に引き止められていた。 長いフライトの後、乗り継ぎで初めて降り立った空港を歩く。手荷物だけ抱えているけど、寝起きの体になじまず重たく感じる。足がむくんでる。少し歩きたいけどどっちへ行こうかな。コーヒーのいい香りがする。カフェを覗いたら、す

          旅は血となり肉となり、そして心を動かし続ける。