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『2024・2025 教務主任の仕事A to Z 楽しくやりきる90のコツ』

この数年間で校務支援ソフトの活用が一般的となり、学校内でのコミュニケーションや資料の扱い方が大きく変わってきています。

また、働き方改革や教員不足、外部人材の導入(○○支援員等)、新教育課程への対応等の新たな課題や、心理的安全性・ウェルビーイングなどの新しい考え方が多数出てきています。

本書では、教務主任はそれらにどのように対応していくべきなのか、従来のオーソドックスな教務主任の業務に加え、今現在の生の課題を網羅し、”どう捉え” “何をすべきなのか” 具体的に解説しました。

90項目全てに仕事が「はかどるポイント」を箇条書きで提示し、新しく教務主任になった先生方はもちろん、日頃の仕事の効率を上げたいベテランの教務主任の先生にもおすすめできる1冊です。

 本書で取り上げた内容は、次の二つに大別できる。
○教務主任に求められる普遍的な内容
○時代の変化に対応して教務主任に新たに求められる内容
 この二つは、いわゆる教務主任の「不易と流行」とも換言できる。

 では、教務主任の不易、本質とは何か。
 教務主任の本質は、学校教育法施行規則に示された「必置主任」であり、「校長の監督を受け、教育計画の立案その他の教務に関する事項について連絡調整及び指導、助言に当たる」(同規則44条の4、中学校等も準用)という職責があるということである。

 ここで言う「教務に関する事項」の範囲は広く、時代とともに変わっていく。ここがまさに教務主任の職務の「流行」の部分である。さらに、「連絡調整及び指導、助言」の内容や方法も教職員や学校の状況によって変わってくる。若手教員や経験の浅い教員の増加によって、自ずから指導・助言の内容や方法も変える必要がある。
 また、学校の情報化に伴うICT機器の導入は、教職員間のコミュニケーションの方法を大きく変えてきた。

 時代の変化に対応することが、教務主任の流行である。本質を忘れることなく、新しく変化していくものを積極的に取り入れていくことが教務主任に求められている。そのためにも、教務主任は「流行」に敏感でなければならない。終章で示した「教務主任に求められる10の資質・能力」を発揮して、時代の先を読む教務主任でありたい。

 教務主任は、管理職との連携が必須であり、管理職の人となりや考え方を最も身近に感じているはずである。それは、いつしか自らも管理職をめざしたいという気持ちにさせるのではないだろうか。
 教務主任の職務を通して学校経営への興味・関心が高まり、自らのキャリアアップにつながるのは望ましことである。そう思った瞬間から、管理職の視点がより明確になってくるのではないだろうか。

 教務主任の職務を通して学んだことを実績として整理し、管理職への準備を始めていただきたい。

編者 喜名朝博(本書「おわりに」より)

【本書の目次】
はじめに

序章 教務主任 10のマインドセット
1 学校を動かす責任とやりがい
2 管理職とは異なる立場で
3 上手くいって当たり前
4 感謝と敬意
5 言葉で人を動かさない
6 仕事を可視化する
7 改善こそ進化
8 援助要請行動を取る
9 教務主任のメンタルヘルスを保つ
10 学校を変える

1章 どう対応する?最新教育課題の実務徹底解説
1 中教審答申とは?
2 令和答申「個別最適な学び」とは?
3 令和答申「協働的な学び」とは?
4 緊急提言「標準時数と教育課程」
5 緊急提言「学校行事の見直し」
6 学校における働き方改革とは
7 学校における働き方改革と校務改善
8 教務主任の仕事術を確立する
9 職場の心理的安全性の確立
10 教育課程・学習指導要領の確実な実施

2章 押さえておこう教務主任の役割・心構え
1 教務主任の役割、教務主任の立場
2 教務主任は学校を動かす
3 教務主任と管理職
4 教務主任と校務分掌
5 教務主任のコミュニケーション
6 教務主任の教育課程の進行管理
7 期限と約束を守る
8 優しさと厳しさ、寛容さと厳格
9 常に先を読む
10 想定外を想定する

3章 組織運営のポイントはここ
1 組織的運営とは何か
2 意思決定のシステムと責任の明確化
3 校務分掌の機能
4 校務分掌を見直す
5 校務分掌に関わる指導・助言
6 校務分掌は人材育成
7 会議と打ち合わせ、時間設定とICT活用
8 ペーパーレスと校務改善
9 教頭・副校長との連携
10 教務主任のリフレクション

4章 教育課程編成のコツをつかむ
1 学校経営計画の具現化
2 重点項目とは何か
3 授業日数の考え方
4 標準時数の考え方
5 余剰時数の捉え方
6 特別活動の時間設定
7 カリキュラム・マネジメントの推進
8 全体計画と年間指導計画
9 教育課程と教育計画
10 学校評価

5章 人材育成・研修にはこうあたれ
1 人材育成の環境をつくる――学び合う教師集団へ
2 育成する人が最も育つ
3 人材育成も個別最適な学びが必要
4 研究と修養の義務を果たす
5 研究・研修主任との連携
6 教職員の得意分野を活かす
7 ジェネレーションギャップを活かす
8 育成計画の作成と評価
9 研修内容を決定する――学校と社会的ニーズ
10 教職員の協働的な学びを実現する

6章 学校行事はこう仕切れ
1 内容の精選――精選の視点
2 内容の精選とカリキュラム・マネジメント
3 準備時間、練習時間の短縮――詳細な計画
4 学校行事の目標の実現――基本に返る
5 学校行事、五つの内容
6 学校行事は学校の顔
7 子どもたちの取り組み姿勢と任せる部分
8 保護者や地域への説明
9 ウーダループで学校行事を評価・改善する
10 新しい伝統を創る

7章 保護者・地域との関係をつくる
1 保護者と同じ方向を向く――敵対しない
2 保護者や地域の意見は改善のチャンス
3 保護者や地域との関係構築
4 地域と学校をつなぐ窓口となる
5 社会に開かれた教育課程の実現
6 教務主任の情報発信
7 教職員との情報共有――他人ごとにしない
8 地域リソースを活かす――地域を学びの場にする
9 総合的な学習の時間の目標と内容
10 ゲストティーチャーを招聘する

終章 教務主任に求められる10の資質・能力
1 理解力
2 指導力
3 段取り力
4 コミュニケーション力
5 調整力
6 情報収集力
7 ICT活用力
8 問題解決力
9 自己研鑽力
10 人間力

おわりに

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