40%編集者

東京のどこかで売れたり売れなかったりする本を作りながら。

40%編集者

東京のどこかで売れたり売れなかったりする本を作りながら。

最近の記事

note出版塾「セミナー行くより○○行け!」

 ネットサーフィンをしていたら「出版セミナー」「ライターセミナー」という告知を複数見つけた。それぞれ全く別のセミナーだが、いずれも、どこかの「業界」の著名人だったり、自らが著者としてベストセラーを出したりした人が手がけるセミナーだった。  濁したうえでわかりやすくたとえるなら、「かつて一発ギャグで人気を博し、ベストセラーを出した芸人が手がけた出版セミナー」とでも言えばいいだろうか。  一方、いずれの人物もその「業界」で人気とされる時期、つまり”ピーク”を過ぎている印象があ

    • ”自称”はスゴイ

       今、ある著名クリエイターの本を編集している。彼は映像を扱う会社に就職するも、そこでクリエイティブ職に就けないことがわかったため、ほどなくして退社。ある日から自宅で勝手に”クリエイティブ”し始めたそうだ。 つまり、”自称”クリエイターである。  そのまま一人、家のMacで創った作品の一つが賞を受賞。それを実績とし、あらためて念願のクリエイティブ職に滑り込んだ。  そこから約10年。  その分野で多くの映像を手がけ、賞を総なめにし、現在彼はそのジャンルで”日本一”と評さ

      • あなたは今「書く人最強時代」に生きている

         最近、とあるネットメディアを運営する起業家と会ったときのこと。彼はこう言った。 「今ほどクリエイターが生きやすい時代はないと思う」  実は自分も、ミュージシャンでも小説家でも、漫画家だろうと今ほど生きやすい、というか「生き残り」やすい時代はないと以前より感じていた。  編集者という立場にいることもあるが、特に「書く人」にとって、これほど恵まれた状況はないと思う。  言い換えれば、僕らはむしろ「書く人最強時代」に生きているんじゃないだろうか。だからもし、「書きたい」「

        • 本を出すとあなたにどんなことが起こるのか?

           小説、コラム、自己啓発、アート、マンガーー。  どんな形だろうと「表現」を志していれば、「本を出す」ことを目標というか、通過点として考える人が一定数いると思う。  でも「本を出す」ところまでイメージできても、実際にそのあとどんなメリットが生まれるか、その人のまわりでどんなことが起こるか、ということまではイメージできないのではないだろうか?  そこで今回は、私が担当した著者の周辺で起こったことから、それを整理してみたい。短い書籍編集経験を通じての事例だが、その実態を知っ

        note出版塾「セミナー行くより○○行け!」

          なぜあなたに書籍化の相談が届かないのか

           今回「なぜあなたに書籍化の相談が届かないのか」について、現役編集者の立場から考えてみたい。  もちろん、多様なコミュニケーションやマネタイズの手段がある今、誰もが書籍化を目的に表現をしていないことはよく分かっている。なので「自らのコンテンツが出版という形で世に出ること」に関心がない方は、今回の記事はぜひ読み飛ばして欲しい。  なぜ声がかからないのか? それを編集者の立場から言い直すのならば「どんな相手に声をかけるのか」となるだろう。  こう書けば、大柄でなんだか嫌

          なぜあなたに書籍化の相談が届かないのか