ピンクとグレー

NEWSの加藤シゲアキが小説家としてもすごい!と大評判だった彼の処女作の映画化。随分話題にはなってましたが、今まで機会がなくて今回初めて見ました。

1回目見たときは、ふ〜んって感じで正直あまりグッとくるものはありませんでした。"開始62分の衝撃!"という宣伝文句どおり、中盤のツイストにはたしかにビックリしましたが、その驚きで帳消しにはできないほど前半がちょっとイマイチでした。

原作は未読ですが、原作から大きく変えたってことは知っていたので、原作者はこの映画を見て"しょ〜じき!"どう思ったんだろう...って考えちゃいました。

しかし、2回目に見てみると、主人公のイケてない親友役を演じている菅田将暉の演技のすごさに気づきはじめ、3回目は彼にだけ注目して見てみると、この人めっちゃすごいやん!と、ますます彼に引き込まれました。

セリフだけではなく、小さな仕草とか、姿勢とか、目線だけで人物の性格を表現してるあたり、前半と後半で違うキャラを演じているだけに、そのあたりの細かい演技が光っていました。後半は特に、彼がスクリーンにいることが、映画が前に進む大きな原動力になっていました。本人は恐らく演技と思ってやっていないというか、役になりきるってこうゆうことなのかなと。彼の演技が映画全体の質を上げていたと思います。

普段テレビを見ないので、ものすごーく今更なのですが菅田将暉がなぜこんなにも売れているのか、ようやく理解しました。

菅田将暉がすごいって今になって騒いでるのは世間から5年ぐらい遅れてそうですが...。

ともかく、菅田将暉の出演作をもっと見てみたいと思います。監督や俳優で映画を選ぶのって楽しいし、気になる俳優ができて、食わず嫌い気味の邦画の選択肢が広がるのはうれしい限りです。

あとは、やはり柳楽優弥の存在感はすごいですね。目だけで何かを訴えるってことができちゃうんだなあと、惚れ惚れ。

劇中歌「ファレノプシス」が頭にこびりついてしまいました。

#映画 #映画レビュー #エッセイ #コラム #ピンクとグレー

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