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効果や目的のないイベントがなくならない理由

ほとんど愚痴みたいな話

役所では職員数は削減されるが、社会の多様化により業務量は増えるばかり
どんどん職員が疲弊し、役所の未来に希望が持てていない。

そんな中、少しでも仕事を減らしたいと思い、毎年実施しているイベントをなくそうとしたことがある。

結果、無理だった。その時の話。

誰が得してる?

なくそうとしたのは「商店街活性化イベント」
費用はすべて補助金(税金)で、実行委員会の事務局も役所が持っているため、会議の招集から当日の運営まで、すべて役所の職員によって行われる

数年前にイベントが始まった時には大義があったのかもしれないが、今はもはや商店街のメンバーですら「役所がやるなら手伝うけど」くらいの雰囲気。

正直、税金の無駄遣いすぎる。

そう思った私は、「イベントを今年で最後にしよう」と提案したのだが、あっけなく失敗する。

若かったこともあり、認識が甘すぎた。
構造的にかなり難易度が高い提案だったことに後から気づいた。

今後のためにこの失敗を分析しておこうと思う。

まず、商店街メンバーの立場で考える。

彼らは身銭を切らずに会議参加だけでイベントを開催してもらえる。
商店街活性化に繋がっているとは決して思えないが、1日だけでも売り上げが上がれば御の字だ。

そもそも彼らに商店街を活性化させる気概がない。
「新規でよくわからん店が入ってくるくらいならシャッター商店街で良い」という雰囲気。まったく危機感がない。
というわけで、イベントに関しては別になくても良いが、やめるメリットはない。


次に議員の立場で考える。

彼らにとってイベントは名前を売る絶好のチャンスだ。
開会式ではステージに上がり挨拶を述べることもできる。
その後も商店街を回り顔を売る。

また、実行委員会にも議員が参加している。
彼にとって自分の代でイベントが終わることは不名誉なことだ。
商店街関係者からの票に響く可能性がある。
よって、いくら効果がないイベントとはいえ、関係者が少しでも続ける意思があるのなら、イベントを終わらせるわけにはいかない。

議員は役所に仕事をやらせてこそ評価される。
イベントを減らし、職員の負担を減らしたり経費を削減しても注目されないのだ。 


この出来事を通じて、既得権をつぶす難しさを痛感した。
役所では「何かをやめる」ということが極端に難しい。

国にしても、地方自治体にしても、住民は減り続けているのに予算規模は毎年増え続けている。
このままでいいのか?

そろそろ有権者が政治に目を向け、現状に気づかないとヤバい気がしてきた。

で、人のせいにしていても始まらないので、職員としてできることも考えていきたい。

どうせやるなら最高のイベントにしてしまうとか。
他のもっと有意義なイベントの形や予算の使い方を考えるとか。

役所に漂う「諦めムード」もなんとかしないとな~

役所って「課題」しかないので、課題解決したい人にオススメですよ。

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