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「妹の結婚は絶対に認めない」語学講師の闘い

ここ最近、まじめにオンライン英会話の文法の授業を受けています。というのももうすぐ文法のクラスが終わりが見えてきたため、がんばって早くおらわせたいのです。そんななか、またまた5分くらいの雑談の中で、メインティーチャーの妹の話になりました。19歳の妹の結婚を認めるのか認めないのか――。この問題はまだまだ長引きそうです。

「今度妹が結婚することになったんだ」

以前から高校を卒業したら、3年間付きあった彼と結婚したいといっていた妹。これに対して長男であり、兄であり、妹の父親代わりとしてやってきた先生は、ダメだといっていました。この話は以前noteにも書いた通りです。その後、先生は妹が結婚して家を出ると話し、相当落ち込んでいたので、私はてっきりもう結婚を認めたのかと思っていたんです。

そしたら、全然そんなことはなくて……。

「妹は、まだ高校を卒業したばかりなんだ。これから大学に行って、いいところに就職すべきだ! とくに、妹の学費や生活費は自分が出してきたんだから、妹の結婚に関しても兄である自分は意見する権利はあるはずだ! でも、妹は彼と一緒に住んでいるんだけどね……」と言ってました。

妹さん、コロナの問題もあるし、彼との同棲を取りやめて家にいるのかと思いきや、家を出て彼と同棲していました!

「こんな大変な時期に実家を出るなんて」と思ったのですが、妹からしたらコロナで仕事を休まざるを得なくなった義父と毎日顔を合わせるのがいやだから、絶対に出て生きたかったのかもしれません。

家族を幸せにするためには教育が必要不可欠

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ところで、なぜ彼がこれほどまでに妹の教育にこだわるかといえば、フィリピンでは大学を卒業して大きな企業につかないといい生活ができないからです。高卒だとどの程度の職業に就けるのかわかりませんが、バイトのような仕事になってしまうのかもしれません。そうなったらなかなか貧困層から抜け出せない。また、親が低所得者層になってしまうと、当然その子どもたちも貧しい生活を強いられます。

先生は、ずっと低所得者層の暮らしをしてきたからこそ、そこから抜け出すためにも勉強をがんばって、大学に入り、今語学学校の教師としてそれなりの収入をもらっているのです。そして家族を養っているわけです。

先生の妹は、とても頭がいいし、スタイルもルックスもいい。絶対にいい仕事に就けると思っていたのに、なぜわざわざ今の生活を続けるような道を選ぶのか。どんなけ自分が妹に期待をしてたいのか。そういう気持ちが強かったのでしょう。

「教育ママならぬ教育兄」も妹たちの将来を思えばこそ

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先生は、もし将来子どもを持つとしたら、子どもに対しても勉強はしっかり教えるそうです。妹たちにも、毎晩テレビを消して勉強させていたそうです。妹たちはテレビを見たがっているのに先生が「勉強する時間だよ」といってテレビを消すから、兄である先生のことを嫌っていたと言ってました。「でも、今は妹たちはお兄ちゃん、ありがとう。おかげで学校の授業がよくわかるようになったし、成績もいいよといってくれてる。僕に感謝してくれてるよ」と、先生は話してました。

先生の英語レッスンは、けっこうハードなので、初心者の私には正直ついていくのが大変なときは多いです。ただ、先生は1つのテーマに対して様々な角度から質問してくるし、生徒がちゃんと理解してその文法を使えるようになるまで丁寧に教えてくれるので、授業は非常にいいです。

あと、英語の発音もきれいだし、こちらの発音もけっこうマメに修正してくれます。ボイストレーナーの仕事をやっているからかもしれません。そんなわけで、人一倍教育熱心な先生なので、妹の結婚についてはまだまだ問題は続きそうです。

大好きな妹だからこそ幸せな人生を歩んでほしい

先生は、妹の彼とは仲良しのようなので、そこは問題ないでしょう。ただ、「結婚するならちゃんと大学にいって、就職して、給料のいい仕事に就けるようになってからにしなさい」ということは変わらないと思います。

先生と妹は2歳か3歳しか離れていないのに、この意識はすごいと思います。ずっと父親がわりをやってきたから、というのは大きいかもしれませんね。先生は、もうすぐ転職してタイに移住するといっていたので、私が先生とつながっているうちにはこの結論は出ないままかもしれません。







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