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徳島県上勝生まれ

私の生まれた家は昔から阿波晩茶を作っている

うちの兄弟はめいめいが遠く離れて暮らしている

でも茶摘みの時期はみんなが集まる

父が段取りしてくれ子供、孫が集う

そしてみんなで一年間飲むお茶を摘む🌱

だから
新緑の季節に
父が亡くなって
自分ちのお茶は
もう飲めないのかなって
思ってた。

でも
夏の土用が始まる頃、
母が言った。

『父ちゃん、お茶好きだったけん、お茶つくらなあかんな』

その母の言葉で
見切り発車で始まった、
父のいない初めてのお茶作り。

一年目は、はちゃめちゃ笑笑

でも
たくさんの人たちが助けてくれた。
感謝しかない

友達も手伝ってくれるようになった。
父がよんでくれたって今でも思ってる。

自分ちのお茶を飲んで46年
そして
今年で代替わりして6年目
早いね

今でもどうにもならなくて
一人で泣く時もある笑笑

仕事も子育てもお茶も母のこともすること
てんこもりw

いつも父の言葉を思い出して、
またちょっと進むの繰り返し

『お茶は趣味やけん
ほなーによくばらんと、
出来ることだけ、
丁寧に丁寧にしたらいい』

だからうちんくのお茶はほんの少ししか市場には出回らない。

けど土用の時期に摘み
大きな窯で茹で
木の舟で擦り
木桶でつけこみ
お日様カンカンの日に
ムシロの上で
天日干し

父が教えてくれた事を
そのままやってます

自然に逆らわず
お天道様に助けてもらって
人に助けてもらって
道具に助けてもらって
うちのお茶は出来上がります

おかげさまで
助けてもらってばかりです

また機会があったら飲んでみてください^ ^

#家族の物語

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