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治りにくい傷

口内炎ってなかなか治りにくい。私はすぐに口内炎になるので、なんでもないときでもビタミン剤を飲んでる。

体の外にできた傷は、いずれかさぶたになって、かさぶた取れる頃には治ってる。口の中ではかさぶたができない。口内炎がすぐ治らないのはそのせいだろうか。体の中の傷は、治りにくい。じゃあ、心の傷はどうだろう?

心の傷は、放っておくとじわじわと広がっていく。そしてやっぱり治りにくい、と思う。痛みはあまり感じない、でも着実に蝕んでいくような傷。日々、毎日感じるストレスの繰り返し、嫌なことほど、何度も頭のなかで蘇って反復して再生される。

傷をいやすのには時間がかかる。というか、正直治らない気がする。失敗したこと、怒られたこと、何度も夢を見て何度も思い出す。そのたびに、当時はなにも感じないようにしていたけれど、傷だらけになっていた、ということを身に染みて感じる。突然の強い光、大きな音に過敏になって、身がすくむ。いま飲んでいる薬は、世界と自分の間に薄い膜を張ってくれていて、それで私は守られている。

ふだんは自分でもわからないくらい忘れている。あ、傷があったんだ、と時々気づく。でも、こういうのをまた少しずつ抱えていくのかな、と思うとちょっと疲れてくる。疲れたら休むし、休んだらまた歩くと思うけど、その繰り返しの中で疲弊していく心を、もっとうまくケアしていきたい。

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