日比野は涙した。路上で人目も憚らず。
そうか、俺は辛かったんだ。留年も決まり…女子にも振られ…
誰も俺の泪を気にも留めない。みんな自分の泪を堪えるのに必死なんだ。
風が吹き荒び、ますます泣けてくる。鼻水も出てきた…帰ろう…
日比野が花粉症の存在を知ったのは、それから3年後だった。
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