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101冊目:エッセンシャル思考

話題の本を読んでみました。電子書籍で読んだので、引用する際のページ番号が紙の書籍と異なるかもしれない可能性があり、ページ番号は省いております。

エッセンシャル思考とは

そもそもタイトルになっているエッセンシャル思考とは何か。それは、短い人生の中の、残されたわずかな時間をどう使うかという問いに対する生き方の選択肢のようなものだと思う。

エッセンシャル思考とは、「より少なく、しかしより良く」を貫く生き方だ。

本書より

選ぶことを選ぶ

大人になるということは、つまりできることが増えることだと思う。だけど、「できる」ことが増えたせいで「やらなくては」も増え、ストレスとなっている。だけどそれは、「できる」事の中から「やる」ことを選ぶ事を放棄してしまっているだけかもしれない。

エッセンシャル思考の人は、トレードオフを当たり前の現実として受け入れている。
「何を諦めなくてはならないか?」と問うかわりに、「何に全力を注ごうか?」と考える。

本書より

ジャーナリストの目

本当に重要なことを見極めるために必要なことは5つ。じっくりと考える余裕、情報を集める時間、遊び心、十分な睡眠、そして何を選ぶかという厳密な基準だ。

本書より

ジャーナリストの目を手に入れることはつまり物事の本質を見極めること。その方法が本書では紹介されている。

  1. 日記をつける→読み返して、人生の大きな流れを把握する

  2. 現場を見る→自分の目で問題を確かめる(問題の本質を知る)

  3. 普通を知り、逸脱を探す→知識をつけ、様々な視点から物事を見る

  4. 問題を明確にする→本質を掴むために、まず質問を明確にする

遊ぶ

遊びを重視し、遊びが必要不可欠なものと知っていることもエッセンシャル思考の人の特徴になる。遊びが大切な理由は3つ。

  1. 選択肢を広げてくれる

  2. ストレスを軽減してくれる

  3. 脳の高度な機能が活性化する

遊びによって何かを得ようとするのではなく、遊び自体がどこまでも本質的な行動だった。

チャンスを正しく選別する

チャンスを正しく選別する3つのプロセス

  1. そのチャンスについて記述する

  2. 考慮するに値するチャンスの「最低限の基準」を3つ書き出す

  3. 考慮するに値するチャンスの「理想の基準」を3つ書き出す

この3つの基準を満たしているチャンスのみを選択する。そしてもちろん、この基準を厳しくすればするほど選択の精度は上がる。その結果「これしかない」と思えるチャンス、自分のやるべきことが見つかる。もちろん、大好きで、才能を生かせて、世界の役に立てる仕事、そのチャンスを掴むことは、その他の心惹かれる多くのチャンスを放棄することになる。

5つのバラバラな仕事を経験しても、キャリアの積み重ねにはならない。明確な目的がなく、目先の気になることを追いまわしているだけでは、意味のある成果にはつながらないのだ。

本書より

上手に手放す

人は自分が所有しているものにはより高い価値をつける。それを手放す時には「もったいない」と感じる。これまでに費やしてきたお金や時間のことを考えると、手放すことは受け入れ難い。しかし、エッセンシャル思考の人は優れた編集者として、余分なものは容赦なく切り捨て、本質的に必要な1つ2つの要素を選び出す。

編集の4原則

  1. 削除する…決断の本質は選択肢を減らすことにある

  2. 凝縮する…無駄を減らす、より少ない〇〇(言葉、時間、行動)で実現する

  3. 修正する…間違いを直す、本質目標に向かっているか振り返る

  4. 抑制する…手を入れすぎない、手を出しすぎない、自分を抑制する

非エッセンシャル思考の人は応急処置でつぎはぎだらけになっていくが、エッセンシャル思考の人は本当に必要なところに一度だけメスを入れる。これは問題解決にかぎらず、最小限の努力で最大限の結果を得るための普遍的なやり方である

本書より

モチベーションとは

「凄いことをやろう」というモチベーションは大抵、途中で企画倒れする。人が何かを達成するために行動するモチベーションはきっと、目の前のことに集中する小さな力で足りる。

心理学の研究によると、人間のモチベーションに対してもっとも効果的なのは「前に進んでいる」という感覚である。小さくても前進しているという手応えがあれば、未来の成功をじられる

本書より

そしてこの小さな力で継続的に行動するには習慣化することが1番だろう。

あらゆる習慣には『トリガー』『行動』『報酬』の3つの要素があります。トリガーとは、ある行動を自動的に呼び起こすためのきっかけです。次に行動がきます。これは肉体の動作のほかに、感情や思考も含みます。そして最後に、報酬があります。この習慣を次も繰り返したいと思うような、ごほうびです。

本書より

このループを繰り返すことでトリガーと報酬は脳に刻まれ、行動はより自動化していく=習慣化される。

起床時間、食事の時間、課題に取り組む時の順序、曜日ごとの習慣、テーマなど。習慣化されると考える事柄は勝手に減り、本質的な問題に思考を使うことができる。

まとめ


本書は最後にガンジーという最もエッセンシャル思考な人を紹介する。彼は本質的な目標のために、その他のすべてを捨てた。服も、服も、情報も。確かに。そこまですれば、世界に、歴史に名前が残ることの一つくらいは成し遂げられそうだと、最後に思った。

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