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寄付とゲーム性

 2020年はコロナに尽きる年でした。仕事云々はさることながら、趣味の世界でも制限が多くストレスの発散先が限定され、「コロナが収束したら・・」と夢想に耽る日々です。

 特に私は音楽が好きで、ホールやライブハウスで生演奏を聴くのが最高に幸せな時間だったので、この一年は本当に厳しかったです。また同時に、ライブハウスやミュージシャン、またそれらを支えるスタッフや会社などは、経済的に苦しい状況に追い込まれました。

 何とか救いたい一心で、個々のライブハウスなどに細々寄付することをしてきました。雀の涙程度のことしかしておらずどの口が言っているのかという部分はありますが、今日はこの「寄付」がテーマです。1つはライブハウスへの寄付で感じたこと、2つ目にいかにお金を集めそれを行き届かせるかということ、についてです。

①ライブハウスへの寄付で感じたこと

 これはやっていて、正直あまり手応えがなかったですね。ライブハウス団体のようなものが無いので、個々のライブハウスに寄付するしかなく、コンテンツ力があって人気のあるところはそれなりにお金が集まっているような気がしましたが、そうではないところは全然集まらなかったのではないかと思います。

 団体がないということはまた、「声」を集約するところもないので、個々のライブハウスが都道府県やメディアに窮状を訴えたところで肝心の政治には届かなかったように感じてます。政治家等影響力ある人や機関への陳情やロビー活動ができないと、どうしても対応の優先度が上がらないので、厳しい状況は続いてしまうだろうと想定しています。

 また特にライブハウスは閉鎖的なイメージがあり、ライブハウスと来場者の関係が微妙、つまり来場者が「客」扱いされていないようなところも少なからずあるので、こうした点から一部の人から支持を得にくい部分もあったと思っています。

 ただ、#SaveOurSpaceの活動であったり、一部声を上げている政治家もいたりするので、一縷の望みは持っています。文化あっての国であり、政治経済を回し国力を維持する上でも不可欠なものです。過ぎたことを言っても仕方がないので、できることは続けていこうと思っています。

②いかにお金(寄付)を集めそれを行き届かせるか

 コロナ対策ですが、税金だけで対応していくのは限界、すでに限界をとっくに超えてしまっているような気がします。各都道府県頑張っていると思いますが、あの程度の手当てでは、例えば休業を余儀なくされている飲食店にとっては焼け石に水ではないでしょうか。

 そこで改めて寄付です。

 やるべきは「寄附金控除」を厚くすること、また「ゲーム性」を持たせることだと思っています。

 私たちは誰しもがマザーテレサではないので、何をするにしても見返りを求めてしまうもの。寄付に対しての見返りとして「もの」ではなく「税金を軽くする」で寄付に対するモチベーションを上げられないでしょうか。寄附金控除はすでにありますが、寄付先のオプションをもっと増やしたり(例えばライブハウスへの寄付も寄附金控除対象にするなど)、寄附金に対して加算率のようなものをかけて(例えばx1.2やx1.5など)控除額を増やすことで、寄付者の数と金額を増やせないものかと思っています。

 先日、私にとって大金の60万円をクリスマスチャリティーで寄付しました。たかが60万円で偉そうに書くなと怒られそうですが、さらに私は寄付をするときに「寄附金控除の対象ですか?」と聞くような心のない男です。ただ、寄附金控除が大きくなればもっとやってもいいなと思っているのは紛れもない事実であり、同じような人も多いのではないでしょうか。

 国からすると、結局徴収できる税金が減って、それが寄付(を受け付ける団体等)に回っただけの話ですが、寄付だと寄付者がある程度お金の届け先や目的を決められるので、「今必要な」ところにお金が回りやすいのではと感じています。

 続く「ゲーム性」という観点では、寄付金番付を作るのはどうでしょうか。番付はスマホのアプリで確認でき、寄付をしたらその証明書をアプリに送ることで、自身の寄付金が名前(本名ではなく「あだ名」で参加ができます)と共に反映されます。証明書はバックエンドでAIや人手でチェックし不正を防ぎます。アプリは国や自治体が運営します。おそらく億単位で寄付する人がいるので一般の人は番付に載らないなどでモチベーションが下がる可能性がありますが、番付は「町内」または「所属組織」レベルまでブレイクダウンして見られるので、小さな単位になればきっとご自身の名前もあることでしょう。

 またこのアプリからも寄付ができます。このアプリを通じた寄付は基本的に所属の「都道府県」か「地域」の中で困っている組織や人のために使われます。「都道府県」や「地域」のレベルでも寄付金がどれくらい集まったか競い合うので、仮に自身の都道府県や地域に愛着がある人は寄付を頑張る動機になります。

 改めて「寄附金控除を厚くする」と「ゲーム性」、どうでしょうか。徒然なるままに駄文、ご容赦下さい。

 経済だけではなく、気温も急激に下がり、いろいろと不安な日々が続きます。一緒に暖を取って何とか乗り切って、春を迎えましょう。

いつも読んでいただいて大変ありがとうございます。