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「ADHDになりやすいMBTI」でいただいたコメントについて

先日、Youtubeでこちらのコメントをいただいた。

おっと、、これは私の説明不足だった、
説明しなきゃ、と思い急遽説明を加えることにする。

精神疾患に「完治」は基本ない

前提、ADHDに限らず
精神疾患全般に(基本)「完治」というものはない。

なぜなら、精神疾患とは
「性格」のグラデーションの
端っこの方に過ぎないからだ。

つまり、ADHDは
多動、不注意的性格が「強い」
統合失調症は
妄信的性格傾向が「強い」
NPDは
自己愛的性格傾向が「強い」

などなど…

そもそも、精神疾患の
基本的診断基準であるDSMはICDに則れば
自分か周囲の人が
「困っていなければ」診断されない。

つまり、極端な性格に
自他が困っていれば診断名を付与し
適切な対処をおこなう。
そのために、本来ただの性格だったものを
「精神疾患」と名乗っている。

では、なぜ困るくらい
性格にグラデーションを付けたか。

有性生殖のメリット=多様性

私たちは、有性生殖で
ここまでうまくやってきた。

有性生殖のメリットは、
平たく言えば多様性だ。

雑な例を出すと
例えば地球に隕石が降ったとき
熱や火に耐えられる男女が仮にいれば
他の全人類が死滅してもまた再生できる。

単性生殖に
これは真似できない。

「極端に異なる個体」を一定数誕生させることで
「全滅」を防ぐように進化した…
というか、そういうふうにやってきて、
たまたまうまくいったので
私はいまこうやって生きて思考して
文字を打てている。

極端な身長や体重、
極端な耐性や反対に虚弱性(アレルギー)、
そしてもちろん趣味嗜好も
バラバラであればあるほど
有性生殖のメリットを活かせる。

そもそも、私たちが
「みんな一緒」な個体であれば
「逆になんで有性生殖にした!?」という話だ。

宗教と政治for人類の結束

そうやってうまくやり
無事繁殖が成功しだすと
仲間が多くなる。

多くなると、資源が足りなくなり
今度はその限られた資源をめぐり
内輪で揉めだす。

揉めないようにと
同じものを信じたり(=宗教)
ルール規則を決めたり(=政治)して
同種内の平和を保つ。

つまり、人が喧嘩しないよう
「普通こうだよね」という空気をつくり
牽制し合うようになる。

人は群れの生き物であり
「人と違う」というのを
相当嫌がる。

古の脳(内側)と新しい脳(外側)

図だと人間脳の面積が大きく感じるが
実際はほぼ哺乳類脳や爬虫類脳に支配される。
内側に行けば行くほど強い、
いわゆる「本能」と呼ばれる領域になる。

圧倒的に爬虫類・哺乳類脳>人間脳
だ。人間脳、いわゆる理性の立場なんて0に等しい。

(ちなみに長くなるので別で解説するけれど
ダイエットや勉強が長く続かないのもこのせいだ)

そしてまさに「群れの本能」は
(基本)哺乳類脳。強いのだ。
なので、なんとか「普通」にあわせようと
必死になる。

「普通」のハードル急上昇!

日本の治安は相当良い。
それも、
敬語やマナー等の「人間関係宗教」や
年功序列や年金等の「社会制度」によるものだ。

年金税金払わないといけない、
赤信号は止まらないといけない
会社では身だしなみ整えないと、
化粧はうすすぎても濃すぎてもだめ、
始業前時刻に遅刻してはいけない
でも退社時間前に帰ってはならない
持ち物を完璧に持ってこなければならない
失くしものは厳禁
文字を正確に読みこんで
タスクが複数あっても同時にこなさなければ

・・・

「普通」のハードルが、最近上がり始めている。

繁殖に成功したから。
人間が増えすぎたから。
人間が増えても、
人間を活かすための資源が増えてくれるわけじゃないから。

増えすぎた人間が
限られた資源内で共生するために
どうしても、「普通」を
強固にしなければならない。

上がりきった「普通」のハードルを
超えられないことこそ
本来の「普通」なのに。

みんな無理をして
普通をなんとか超えてしまうことで
どんどん高くなっていって、
ついてけない人たちが
精神疾患と呼ばれるようになっただけだ。

精神疾患の正体

本当は、
二足歩行をすること
文字を読むこと
待ち合わせ時間にピッタリつくこと
・・・
だいぶ、難しいのだ。

「持ち物を持ってくる」とか
超難しい。
だって、書いてある持ち物の文字を読んで、
それを覚えて、
ものの場所に向かって、
ものを手で掴んで、
バッグにいれて
重いバッグを持って目的地まで
二足歩行するなんて!

人間以外がやっていたら
「わー!すごい!!」ってなるのに
もう人間の文明がすごすぎて
「当たり前」になってしまっている。

全然当たり前じゃないのに。

ADHDのチェックリストの
・待ち合わせに遅刻する
・部屋が散らかる
・持ち物を忘れる
みたいなやつ、

全部、本当は、超難しいから。
できないのが「普通」だから。

あなたが精神疾患をつくっている

「なんだ、じゃあ社会のせいじゃん」
そう思った人もいるかもしれないけれど
クソなのは社会じゃない。

あなたであり、私だ。

そもそも、「社会」というものはない。
個人の集まりが社会になっているだけだ。

そして、中国とか、インドとか、南米で
詐欺やレイプ、殺人が横行しているのをイメージしてみてほしい。

インドの護身術講座

「あんなところでとても暮らせない」
「非文明的だ」「危ない」

そういった恐怖や見下しの感情が、
生まれるのではないだろうか。

思い返してみてほしい。
どうして精神疾患が生まれたか。
制度や秩序によって、普通のハードルが上がったからだ。

でも、いざ制度や秩序がない人
つまり、
人からお金を奪い取ったり
レイプしたり
人を殺したり
そういう人を「なんだこいつ」
と思うはずだ。

異常者だ、危険だ
取り締まりたい、罰したい
と思うはずだ。

あなたのその思考が、
「普通は」という概念をつくり
普通以外を罰する、適応させる文化をつくった。

そして、異常者を
普通と「分け」
普通に「適応させる」手段として
精神疾患という概念がつくられたのだ。

何を言いたいか

結論、コメントに対しては
そもそもの「精神疾患の見方」が
今の医療と私で全く異なると伝えたかった。

そして
どうしてこのコメントを取り上げて
長々と精神疾患について話したかと言うと
今の医療が
根本解決にならないからだ。

コンサータを飲んだり
リチウムを飲んだり
睡眠薬を飲んだりは
当面の平和であり根本解決にならない。

例えば、ADHDの根源を探り
その過程でMBTIを使用して
NP型と近い、となれば
より理解の解像度が高まる。
(からいま、仕事もせず研究している)

もちろんMBTIだけでなく
体癖とか、兄弟構成とか
ありとあらゆることを手がかりにしたい。

例えば私はADHDの手帳を持っているけれど
ADHDの論文を読んだ限り、多分私はADHDではない。
医者は基本研究の時間がないため、
こう誤って(?)付与することはよくあることだ。

その代わり(?)統合失調症気味だと自覚している。
統合失調症の症状は表面的には現れていないけれど
その根源が酷似している。

ADHDも統合失調症もその他精神疾患も
先に述べた通り有性生殖のメリットを活かして
多様性のエッジ(端っこ)として
生まれた点で一緒だ。

ADHDについては、こちらの動画で複数論文を取り上げられている。

統合失調症は、こちらで論文の要約が見れる。

これを見て、診断基準を照らし合わせると、
いまのところ

ADHDは・・・
リスク(或いは成功)感知の鈍化により
新しいものを発見し人類に貢献する
(失敗したら危険に直前まで気づかず死ぬ)

統合失調症は・・・
情報処理の最中に脳の別部位を活性化させ
見えないものを見ることで
新しいものを生み出し人類に貢献する
(失敗したら世界観おかしくなって死ぬ)

そういう一か八かの役割を担っているのだと思う。

新しいことをしないと、人類全員が死ぬ。
人間が増えても
人間を活かすための資源が増えるわけじゃないから(2回目)。

「火」という「本来なかったもの」
がなければ食料保存ができず
食料争いが激化する。
みんなで餓死することもある。

グラデーションのエッジにいる
「一か八かの役割を担う人」のうち
何万、いや何億が自ら死んだとして
そのうち一人が
「火」を発見すれば・・・

それ以上のリターンが人類にはあるから。

「異常者」すなわち現代語の「精神疾患」で
99億人、自殺しても
生きた一人が何かを創造し
100億人を救ってきたから
「異常」は淘汰されずに、引き継がれたと思う。
この程度の「異常」が人類にとってちょうどいいな
というラインが今いると思う。

そういうクレイジーな進化は
他の生き物に真似できないし
真実とも虚偽とも言い難いその境目の
繊細なところを縫いくぐって
人間は進化してきた。

私は、
精神疾患は存在しないと言い続けている。

「普通」も存在しない。

ただ、普通という概念を「仮に」置き
精神疾患という言葉を「仮に」置き
その原因を探ることで
その人がよりよく生きられればいいな、
と思っている。

だからこうやって
精神疾患とか、普通っていう言葉を喋る。

そして、精神疾患の根本原因が解明できたら
彼らが「普通に」生きれる場所を作れたらなあと思う。

レアなこと、
「普通はできないこと」ができる場合
その報酬は異常に高い。

例えば、ADHDは鈍を活かせる何かや
統合失調症は奇を活かせる何かをさせてみたら
普通の世界では劣っていても
彼らの世界ではぴかいちになれるかも?

そういう祈りを込めて
研究を続けています。

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