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豊かなナラティブが育つ土壌


キーワードは「水」と「山」

野沢温泉村は、標高600~1000m。冬に降った雪解け水や、その他シーズンに降った雨水は、山の上(ブナの木の森)から地下に染み渡り、50年の歳月をかけて湧き水となって村の豊かな暮らしを支えている。スキー場は、夏、畑になり、宿を経営する地域の人々のほとんどが、近くに畑を持ちながら食を自給し、冬の保存食づくりに勤しむ。自然と人の確かな息づかいがそこにある。

クリエイティブな活動を通じて、豊かでサステナブルな未来のライフスタイルを提案しているライフスタイリストの大田由香梨さんがLIFE FARMING CAMPを体験し、その魅力を語った。


かけがえのない出会いが生まれる場所

LIFE FARMING CAMPは観光ではなく、「体験して、暮らす」を経験させてもらった感覚です。自然と人が共存していて、互いが支え合っている。そのような豊かさとあたたかさを一貫して味わった場所でした。

わたしは旅が好きで、世界中いろいろな場所へ訪れます。記憶に残るのは、土地の人と交流や、自分が想定していなかった出来事が起きた時。彼ら(彼女ら)と一緒に食べたごはん、その場で生まれた会話、「また会えるかな」と思いながら別れてゆく。

地球上のすべてが自然だとわたしは思っています。

その中で、出会えることは本当に“一期一会”です。

野沢でわたしを迎えてくれたホストの方々、温泉でたまたま一緒に居合わせた地元のお母さんたち、お寺のみなさん、いろいろな場所ですばらしい交流がありました。

一般的に日本の旅は、誰とも交流がないまま進んでゆきます。その中で、町全体でおもてなしを受けているような。きっと町の人たちの理解がなければ、あのような形にはならない気がします。

LIFE FARMING CAMPを作られた方々の愛されているその空気感を感じる。一緒に迎え入れられているような感覚があってとても心地よかったです。


ナラティブが生まれる場所

“ナラティブ”とは「物語」という意味。“ストーリー”とは違い、語り手自身が紡いでゆく小さな物語。体験した者が、一人ひとり主体となって、小さな物語を紡いでゆく。LIFE FARMING CAMPはまさに豊かなナラティブが生まれる場所。プロジェクトチームと、地元の人々が耕した土壌だ。客人をあたたかく迎え入れ、心地良い旅をアシストする。出会いを通して、体験を通して、美しいナラティブが次々と紡がれてゆく。場所の魅力は、その土地の人によって磨かれる。大田さんの話してくれた“人のあたたかさ”の魅力。この場所では、豊かなナラティブが生まれる。

PROFILE
大田 由香梨
Creative director / Lifestylist
スタイリストとして活動をスタートさせた後、住空間、FOODディレクションなど、衣食住<ライフスタイル>をスタイリングする”ライフスタイリスト”として活動。企業・ブランド・自治体のプロジェクト参画、コンサルティングなど、クリエイティブな活動を通じて、豊かでサステナブルな未来のライフスタイルを提案している。

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