終身雇用が終わった先にあるべきもの

これまで日本では、4月の一括採用で入社せずに、あとから非正規で入社した場合、たとえスキルを身につけたとしても正社員に待遇で差をつけられるというケースを示し、そうした雇用システムに疑問を呈した。
経団連会長“終身雇用を続けるのは難しい”
「6回めの面談時に、『面談をやめてください』と何回もお願いしたが、部長は『答え(早期退職の選択)が出ない限り終わらないのよ~』と冷たく言い放った。いつまで面談が続くのかと、絶望感に襲われた」(54歳、NEC技術)
早期退職しない限り面接が続き…「45歳以上クビ切り」横行中

結局のところ、1番の問題点は「大企業は正社員を簡単には解雇できない」という雇用規制にあり、それが結果として、正社員と非正規社員という固定化した階級制度を日本社会に作り出してしまい、「大学を卒業する瞬間に正社員になれなければ、二度と這い上がれない」という閉塞的な社会を作り出してしまっているのです。

唯一の答えは、正社員の解雇規制を外し、同時に、正社員と非正規社員の違いを撤廃することだと私は思います。

つまり、全員が契約社員であり、会社の都合(ポジションがなくなった、その人のパフォーマンスに不満、など)で自由に解雇して良く、その代わりに、週に30時間以上働く人には、健康保険と社会保険を提供しなければならないという法律を作るのです。

もちろん、(正社員で構成されている)労働組合は猛反対するでしょうが、それは彼らが「正社員」という既得権を失いたくないからでしかありません。正社員と非正規社員の区別なく、全員が労働組合に入れるようになるので、ストライキの効果は抜群になると思います。

こんな法改正で一番困るのは、派遣会社ですが、所詮彼らはピンハネ業でしかないので、早々に日本社会から消えていただいて良いと思います。

これにより、本来は大量解雇をすべき会社が、人を切れないがために配置転換などで凌ぐとか、やめて欲しい人を無理やり地方に転勤させるなどの不合理なことが大幅に減るので、結果的に、人材の流動性が高まり、企業の新陳代謝も早まるし、労働者の生産性も大きく上昇すると思います。

もちろん、そんな法改正をすれば大量の失業者が発生するので、セーフティネットとして、そろそろ本気でUBI(ユニバーサル・ベーシック・インカム)の導入を考えても良いのではないでしょうか?自分で稼ぐようになると、もらえるお金が減ってしまう現状の生活保護のシステムとか、根本的におかしいし。

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