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シンギュラリティ後の世界

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「シンギュラリティとはなにか」「シンギュラリティまでの世界をどう生き残るか」について考察します。
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#1 スマホのもたらす未来とわたしたちの仕事

 スマホはわたしたちの生活に溶け込み、なくてはならないものとなりました。スマホのない生活はもう今や考えられません。わたしたちといつも一緒にいて、わたしたちを世界とつなげてくれている存在、それがスマホです。わたしたちは進化を遂げたのでしょうか。これがわたしたちの進化なのでしょうか。スマホのない時代と今とではなにが変わり、なにが変わっていないのでしょうか。わたしたちに今、なにが起きているのでしょうか。現代に生きるわたしたちは、これから起きる〈大きな転換〉に向けて準備をしなければな

#2 生成AI時代を生き残るために人間らしく生きる

 近い将来、AIの発達によってわたしたちの仕事はほとんどなくなってしまうといわれています。そんな世界はディストピアを語る思想家たちのただの妄想にすぎないのでしょうか。もしもそれが本当にそうなったとき、わたしたちはどんな生きかたを強いられることになるのでしょうか。そんな世界においても、才能があるほんのひと握りの天才たちの仕事はなくならないでしょう。そのディストピア的世界の到来に備えて、わたしたちがすべきことは自分の才能を開花させておくことなのでしょうか。しかし、AIの発達は現在

#3 フェイクとファクトの境界線上でゆらぐ〈ポスト・トゥルース〉の時代

 わたしたちは知らず知らずのうちに多くのフェイクに囲まれています。なにかを知りたいときには気軽に検索をして調べますが、その情報が実はフェイクだったということがありえる状況になっているということです。また、ショート動画をなにげなく見ていると、ちょっとした知識を教えてくれるものが無数に流れてきます。そういった動画を見て「これは本当かな」と思って調べてみると、実は印象操作されたフェイクニュースであったことがわかることがあります。しかし、コメント欄を見てみると、多くの人たちがその動画

#4 受動的な心地よさよりも、能動性によるオリジナリティを

 わたしたちはあまりにも多くの情報を得ることができるようになりました。こんな環境になるとは、少し前までは考えられなかったことです。そして若い世代は、その大量の情報をいきなり与えられたわけです。長い年月をかけて蓄積されてきた情報の濁流をすべて飲み込んで、文脈に沿って整理することはかなり難しいのではないでしょうか。となれば、彼らは「フェイク/ファクト」という視点での判断ができなくなっていると考えられます。その結果、自分にとって「心地よいかどうか」という尺度で測るしかなくなっている

#5 受動的な働きかたから、能動的な働きかたへ

 これからわたしたちの社会は変化していきます。恐らくそれは生成AIが発展していくことによって進んでいくことになるでしょう。そして、その変化は人間の生きかたをどのように変えていくのでしょうか。ベーシックインカムが施行された未来においては、人々にとっての「労働」の意味が変容することになると思います。わたしたちは生きるために働き、その労働の対価として賃金をもらっています。もしも、その賃金を働かなくてももらうことができるのならば、そのときあなたは今やっている仕事をまだつづけますか。こ

#6 〈シンギュラリティ後の世界〉をディストピアにしないために

 これからわたしたちが迎えることになる〈シンギュラリティ後の世界〉は、わたしたちの予想を大きく超えたものとして、わたしたちの眼前に現れることになるでしょう。そのとき、わたしたちは恐れおののくことしかできないのでしょうか。たしかに〈シンギュラリティ後の世界〉において、わたしたちのこれまでの仕事はほとんどなくなるでしょう。しかし、それは同時に大量失業を意味することにはなりません。それは、この〈シンギュラリティ後の世界〉においては、労働の概念が一新されているからです。下部構造の労働

#7 どんな未来になっても見失ってはならない人間の気高さ

 今後、予想もつかないような姿に変容するであろう未来の社会において、わたしたちはどのように生きていくべきなのでしょうか。シンギュラリティは、今ある社会システムが「より便利になる」程度の変化のことではないのです。わたしたちの想像を超えてくるようなものです。なので、今の社会システムにおいては難しいことも可能になるはずです。そのとき、どんな世界が広がっているのか、見当もつかないというのが本音なのです。そして、シンギュラリティはある日を境に「今日から新しい世界です」となるわけではあり

#8 シンギュラリティの効果と人間の選択肢

 シンギュラリティはまだ起きていないという意見もあれば、すでに起きているという意見もあります。どちらも正解だと思います。シンギュラリティの効果は、グラデーションでわたしたちの生活を変えていきます。これからもっとわたしたちの生活スタイルは変化をしていきます。想像もつかないような世界になることでしょう。それは、ありきたりなSF映画のように、今のわたしたちの生活スタイルがより機械化されるということではないのです。そういった一面もたしかにあると思います。しかし、それはシンギュラリティ

#9 易きに流されてはならない

 わたしたちはいつも目の前のことだけを見ていて、未来を見つめていません。それはある意味、無駄といえるようなことだからでしょう。未来よりも今どうやって生きていくか、このことが喫緊の課題となっているのです。しかし、どんなに目を背けようとも、世の中は進化しています。働きかたどころか、生きかたの見直しすら迫られるような、次の時代が到来しようとしているのです。そんな〈新しい時代〉にどのようにわたしたちは生きていくのがよいのでしょうか。  AIの進化によって世の中が変化し、SF映画のよ

#10 個性としてのクリエイティビティと仲間とのきずな

 わたしたちには選択する自由があります。わたしたちの未来は、わたしたちが選ぶのです。それがどんな未来であろうとも、それはわたしたち自身が選んだものです。であれば、できるだけよいものを選びたいと思うのが人情というものなのではないでしょうか。これまでも社会は良くも悪くもつねに変化してきました。ただ今回は、誰も予想もつかないような大きな変化が訪れるのです。そんなまるでわからないものに備えておこうとするのは無駄なことかもしれません。しかし、意味があるかもしれないと思えることはやってお

#11 メタバース大航海時代を迎える前にメタバースについて考える

 わたしたちにとってメタバースとは、どのような意味をもつものなのでしょうか。まだ「メタバース」という語は正確な定義もない状態です。さまざまな使われかたをしているのが現状だと思います。ただ、わたしとしてはメタバースをとりあえず「いずれわたしたちがそのなかに入っていくところ」という意味として考えたいと思います。将来わたしたちはメタバースという大海原へと乗り出していくことになるでしょう。  メタバースについては、まだ進化の途中にあるものなので、今どのような状況にあるのかを確認して

#12 関係人口について考える

 わたしたちはこれからシンギュラリティが起こるまでのあいだ、自分の力で生きていく必要があります。その生きかたとは、どのようなものであるのかを考える必要があります。わたしは個人的な見解として、2045年あたりに本当の意味でのシンギュラリティが起こると思っています。よって、あと20年ほど現行のシステム下で生きていく必要があることになります。  ベーシックインカムという制度が成り立つにはAIの発達が必須ですから、ベーシックインカムが成り立つときにはシンギュラリティが起きていなけれ