パニック障害歴10年の私が電車に乗れるようになったのは

今回のこの記事を有料とさせていただくのは本気でパニック障害に向き合う方に読んでいただきたいとの思いからです。
私は医療従事者ではありません。ですがパニック障害という病気になり経験から同じ状況の方の気持ちを理解し、アドバイス(そんな偉そうな事ができるかどうかはわかりませんが)できる事があるのではないかと思って書いています。

私のパニック障害の状況

私がパニック障害と診断されてから10年が経ちます。
病院に行くきっかけはいつも通りに運動(4人目出産後のダイエットの為)をしていた時、普段と変わらず汗をかき、息も上がってきている状況で、心地よい疲労感に浸っていた時でした。いつもなら自然と心拍数も落ち着いてくる頃なのにどんどん心臓はバクバクし始め、息を吸っても吸っても吸えない感覚になり目の前がぐるぐる回るような恐怖に陥りました。「死ぬ!」そう思いました。手が冷たくなり、震え、その強烈な恐怖は夜になっても襲ってきました。
そこからネットで病気を調べ「パニック障害」に行きつきました。
次の日近くの心療内科を予約し数日後に受診しました。
先生から告げられたのはやはり「パニック障害」でした。
そこで抗うつ薬、抗不安薬等をもらい帰宅しました。私の中ではもうこれであの恐怖が襲うことはないんだとホッとしておりました。が、すぐにお薬が効くわけもなく、また、これらのお薬はかなり身体がだるくなり次の日は起きることさえ困難になりました。
抗不安薬もいただいていたのですがパニック発作が起きそう!と思った時に飲んだタイミングで大きな発作が出てしまい私の中で抗不安薬=パニック発作という図式ができてしまいそれ以来お薬自体が飲めなくなりました。
パニック障害の方ならご理解いただけると思いますが、できない事が少しずつ増えていくんですよね。
私の発作は当初家の中で起きていました。特に寝ようと布団に入った時。何もない中心臓の音がドンドン大きくなってきて座って寝て歩いて座って…という風に落ち着きをなくし、まさにパニック状態になっていきました。辛すぎて、夜が怖くて号泣する事もありました。
その後まだ普通に乗れていた電車、美容室、マツエク、歯医者、子供の学校、百貨店等人がたくさん居る場所、ありとあらゆる物が怖くなりました。
この頃は家に引きこもりがちになり体調の良い時だけ車に乗って近場に行くというような生活でした。
当時はまだ子供達も上は高校生、1番下は2歳になるかならないかぐらいの年で「どこにも連れて行ってあげれない」「普通のお母さんができる事をしてやれない」といつも自分を責めながら、また、こんな病気じゃなかったら、この病気にさえならなかったら…と病気を恨み生きていました。

ネットの記事や経験者のブログを読み漁る毎日

この頃からネット記事や経験談のブログを読み漁り、実践しようと孤軍奮闘の毎日を過ごしました。
でもどれも私には合わないのか状態は相変わらずでした。
今思えば合わないのではなく、治す事に注視しすぎて頭では理解できたとしても心がついていけてなかったのではないかと思います。
それと並行してパニック障害に関する著書も次々と購入し、読んでは「そうできればパニック障害なんかなってないよ」と思っておりました。
それでも子供達が居るので毎日引きこもって寝ていれる状況でもなく、体調次第ですが何とか家事はこなしておりました。

これだ!と思えた本①

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