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「シェイクスピア物語 上」チャールズ・ラム・メアリー・ラム

3.5/5      その359

この本はシェイクスピアの入門書ということで書かれた。
だから本物とはちょっと違うのだろう。
何れにしても翻訳だから本物とは言いにくい。
それでもストーリーが変わることはないのだろう。
俺には、この世界はよくわからん。
この度、この本を選んだのは「ベニスの商人」を読みたかったからだ。
俺が中学生の時、国語の教科書に載っていた。
この話の何が名作なのか理解できない。
分類は喜劇だという。もっとわからん。
みんなで寄ってたかってユダヤ人の金貸しシャイロックに難癖つけて借金を踏み倒すどころか財産を巻き上げる話だ。
確かにシャイロックはいやなやつである。
だけど高利貸しは顧客の要請を受けて高利で金を貸し、回収することで生計を立てているわけだ。
金を借りるときには必死にお願いするくせに、返す段になって、あくどいだの欲張りだのと言い出すのは卑怯な話だ。
今回も、シャイロックは頼まれて金を貸した。
しかもほうぼうでシャイロックの悪口を言っているというやつに対して。
しかもそいつは、この件に関して謝罪も言い訳もなく、それどころか開き直って借金の要請をしている。
そこを無利子で貸してやるというのだ。もちろん命を取るぞという医師は感じられる。
そういうことをすべてわかった上で、親友の制止にもかかわ、肉1ポンドの契約に自らサインしている。
確かにシャロックは無慈悲で嫌なやつかもしれない。
だからと言ってこれでいいのか。
これでめでたしめでたしなのだろうか。
この話を読んでキリスト教徒は拍手喝采なのかしら。
キリスト教徒でない俺には理解できないということか。
いや、俺は高尚な芸術を理解できないということかもしれない。

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