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コーヒーかす(出し殻)が神経変性疾患の予防に役立つ可能性

コーヒーかすから作り出されたカフェ酸ベースのカーボン量子ドットが、農薬パラコートによって誘発される酸化ストレス誘発性神経損傷からヒト神経芽腫由来細胞株を保護した、という研究報告。

アルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病などの神経変性疾患は、米国の何百万人もの人々に影響を与えており、これらの疾患を抱えて暮らす人々のケアにかかる費用は合計で数千億ドルに上る。

今回世界中の家庭や企業から毎日廃棄されている使用済みコーヒーかすから解決策を見つけた可能性がある、と報告している。

研究者らは、カフェ酸由来のカーボン量子ドット(CACQD)が、インビトロ実験、培養細胞株、その他のパーキンソン病モデルを用いた実験の全てにおいて、パラコートによって引き起こされたパーキンソン病に対する神経保護作用を示すことを発見した。CACQDは、重大な副作用を引き起こすことなく、フリーラジカルを除去したり、フリーラジカルによる損傷を防止したり、アミロイドタンパク質断片の凝集を阻害したりできることが観察された。

「カフェ酸ベースのカーボン量子ドットは、神経変性疾患の治療に変革をもたらす可能性を秘めています。それは、現在の治療法では病気を解決できないためです。私たちの目的は、これらの症状を引き起こす原子および分子の基盤に対処することで治療法を見つけることです」と研究者はコメントしている。

出典は『Environmental Research

http://dx.doi.org/10.1016/j.envres.2023.116932


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