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「沼にハマる」を実体化!?斬新すぎる推し活バレンタイン【デザイン分析】

本日は2月14日。いよいよバレンタイン当日です。
今年もスイーツ業界では様々なチョコレートが販売されていましたね。

近年は義理チョコ文化が少しずつ減ってきているようですが、その代わりに盛り上がっているのが推し活ジャンルです。
今年は、尊い推しにささげる推しチョコをテーマにした商品がたくさん見受けられました。

その中でも異彩を放っていたのがメリーチョコレートのバレンタイン企画です。

バレンタイン特集ページのUIもめちゃくちゃ可愛いのですが、推し活を思いっきり楽しめるように後押しする商品たちが素晴らしく、これは中の人に推し活ガチ勢がいそうな予感・・・(笑)

今回はバナーデザインというより、プロダクト寄りのデザイン分析をしてみたいと思います。

ケーススタディ #005

今回ピックアップしたのは、洋菓子メーカー・メリーチョコレートカンパニーが手掛けるバレンタイン企画です。

まずは、特設サイトのTOPページのアニメーションがかわいいので要チェック!
今年のテーマである「ココロときめくチョコレート」にふさわしい流れ星の演出が素敵です☆彡

 
様々なコンセプトのチョコレートが並んでいますが、今回は推し活をテーマにしたバレンタイン商品『推しと、私と、チョコレート。』にフォーカスして考察していきます。


デザイン分析・考察

https://www.mary.co.jp/mary/valentine2024/oshiwata/

・キャッチコピー

バレンタインの特集ページ全体は、平成レトロを感じるような、ポップでメルヘンな雰囲気になっています。

その流れから、推し活バレンタインのページに冠したコピーは「推しと、私と、チョコレート」。
なんとなく「部屋とYシャツと私」を思わせる語呂の良さがグッときますね。

「部屋とYシャツと私」は、1992年に発売された平松愛理の8枚目のシングルで、100万枚以上を売り上げた平成のヒットソングの一つです。

Wikipediaより抜粋

メインビジュアルの「#推しが推し過ぎてバレンタイン献上する」というコピーも、推し活ならではの言葉遣いです。

また、コピーそのものに#(ハッシュタグ)を付けることで、SNS投稿を自然と促す設計になっています。

・プロダクト

今回注目した商品は「推しぴ沼チョコレート」です。

推し活でよく使われる言葉として「沼る」というのがあります。
これは、沼にハマって抜け出せなくなった状態のことを略した言い方で、周りが見えないほど夢中になることを表現した言葉です。

この「沼にハマった」様子を表現したチョコレートが、「推しぴ沼チョコレート」なのです。

画像引用:Mary's公式サイトより

商品説明によると、

人型のチョコレートをあなたに見立てて、ピンクチョコレートの沼に沈め、お手持ちのアクリルスタンドを隣に並べれば、推しに見下ろされながら沼にハマれます!

とのこと。

▲ こんな感じで楽しむようです。

このアイデア、斬新すぎませんか?

これまでの推し活グッズといえば、定番商品をメンバーカラーに合わせて展開するものが多く、もちろんMary'sでも「推しごとチョコレート」として販売していました。

しかし、これだけではありきたりな印象で、写真や動画を撮ってSNSに投稿する流れを意識すると、バズり要素は薄い。

そこでひねり出されたアイデアが、沼ってる自分を表現するという新しい切り口の商品でした。

さらに、手持ちのアクリルスタンド(通称アクスタ)を使うことも想定されているので、ユーザー側も購入後のイメージが付きやすく、SNSへの投稿写真の構図まで想像できちゃう状況。

これはターゲット層への深い理解がなければ作れない商品設計だと感銘を受けました。

実際、XやTikTokでも【# 推しぴ沼チョコレート】でバズっているようで、調べてみると昨年(2023年)のバレンタインでも話題になっていました。

さらに、バレンタインに限らず【推し活×チョコレート】というコンセプトで、Mary's公式とは別の専用Xアカウントもあるみたい!

バレンタインに向けて、推しごとチョコレートのたしなみ方を動画で紹介してくれています♡

メリーチョコレートの推し活サポート力はすごいですね!
オタクにとって頼もしい限りです^^

まとめ

今回は斬新なアイデアを商品化した、Mary'sのバレンタイン企画をご紹介しました。

マーケティングの世界では、ターゲットやペルソナの設定が大切だと言われていますが、これほどターゲット理解が徹底された実例はなかなか見つからないように思います。

ニッチな分野だった推し活マーケットも大きな影響力を持ち始めた今、これからどんな推し活グッズが誕生するのか、楽しみですね。

それではまた次回!


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