ラグビーワールドカップ2023 3位決定戦 イングランド対アルゼンチン戦 感想
ラグビーワールドカップ2023 3位決定戦 イングランド対アルゼンチンの試合はイングランドが勝って3位となった。プールD同士の戦い。プールDで勝ったイングランドがアルゼンチンを返り討ち。
イングランド 26-23 アルゼンチン
3位決定戦について書いてこなかったが、私はこの3位決定戦は新旧勢力の激突ととらえていた。ラグビーの母国イングランドと新興勢力アルゼンチンの戦い。イングランドが勝って、ラグビーの母国のプライドを保った。
プールDの再戦にも意味があるように思う。プール戦ではイングランドに早々に退場者が出たので両国イーブンの状態での結果を、ラグビーの神様は見たかったのかもしれない。プール戦では数的不利に陥ったイングランドが勝利したとはいえ、数的有利になったアルゼンチンが逆に混乱したという面も否めないと思っていた。
試合は点差が示す通り接戦となった。終わってみればペナルティ・ゴール1本の差。前半、アルゼンチンがペナルティ・ゴールを選択せずタッチキックから攻めて不発に終わったのと、終盤のペナルティ・ゴールを外した、その差と言えるかもしれない。イングランドは狙える位置でペナルティを得たらペナルティ・ゴールを選択し全て決めた。
アルゼンチンという国は勝負強いのか弱いのかよくわからない。今日は勝負弱い面が出た。終盤のペナルティ・ゴール、それまで成功率100%のサンチェスがはずしたのが象徴的。難しい位置ではあったが、サンチェスなら十分決められた。前回大会(2019年)のフランス戦でも試合終盤のペナルティ・ゴールを外してフランスに惜敗したのを思い出した。
3位決定戦は戦う国がどこかで雰囲気がずいぶん変わる。ニュージーランドが入るとニュージーランドの圧勝に終わるケースが多い。優勝の重圧から解放されたオールブラックスの攻撃力が爆発するから。フランスが絡むとフランスが完敗するケースが多い。負けた時点でフランスのモチベーションは切れてしまっているから。今回はニュージーランド、フランスが絡んでいないので、純粋に3位を狙う両国の真剣勝負の度合いが強かった。
なお南北決戦となった3位決定戦で北半球が勝利したのは第1回大会以来。過去の3位決定戦は以下の通り。
過去の3位決定戦
第1回(1987年) ウェールズ 22-21 オーストラリア
第2回(1991年) ニュージーランド 13- 6 スコットランド
第3回(1995年) フランス 19- 9 イングランド
第4回(1999年) 南アフリカ 22-18 ニュージーランド
第5回(2003年) ニュージーランド 40-13 フランス
第6回(2007年) アルゼンチン 34-10 フランス
第7回(2011年) オーストラリア 21-18 ウェールズ
第8回(2015年) 南アフリカ 24-13 アルゼンチン
第9回(2019年) ニュージーランド 40-17 ウェールズ
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