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Vincent Van Gogh: painted with words

インプット大全という本に影響された私は今日観た映画について

まとめてみようと思う。


Vincent Van Gogh: Painted by words (2010) 

主演 ヴェネディクト・カンバーバッチによって物語は進んでいく。

Netflixで『SHERLOCK』を観ている私からしたら大興奮の作品であった。


ゴッホとその弟であるテオとの902通にもわたる文通をもとに作られた

作品のため、信憑性の高い作品と言えるだろう。


弟テオとの文通はゴッホが19歳、テオが15歳の時から始まっている。


彼が画家を志すまでに様々な過程を経ているのだが、

”何年生きるかは問題ではない。30年生きてきたことへの感謝を表したい”

と画家になることを決意したゴッホの言葉が好きだ。

彼の長く安定した道を選ぶよりも、短い中でも自分の使命を見出し

生きようとする生き方に私は少しの憧れを抱いた。


そして、ゴッホが後に自身の左耳をそぎ落とす行動の片鱗を見せているなと

感じるのが彼が28歳の時のエピソードである。


夫に先立たれてしまった従姉のケーに激しい恋に落ちるが

その想いは一方通行であり、ケーの両親からも飽きられる始末であった。

それでも諦められないゴッホはカーのもとに訪れ、ランプの火とともに

”指を火の上に置いてる間でもいいから会わせてくれ”と懇願するが、

その火はカーの両親によって吹き消せれてしまう、という話から

彼には自己犠牲の傾向があると私は捉えた。




私が最も印象に残ったのは、

その翌年、シーンという妊婦に会う場面だ。


彼女は女で一つで子供を育てようとする

その傍、娼婦という顔を持つ女性であった。

ゴッホはその女性に惹かれ、彼女の病んでいる姿を美しいものとし


”悲しみを知っているからこそ描けるんだ”

と彼女の絵を描いた。


後に彼は彼女元から去ることになるのだが、

このシーンから彼は悲しみを美しいものとする

”鋭い感性” と ”芸術的センス”

を持ち合わせていることがわかる。


そしてもう一つ私が興味を持ったシーンは、南仏アルルのエピソードだ。


ゴッホはその頃日本の浮世絵に興味を抱いており

それは彼の作品にも大きく影響を与えている。

アルルを日本のように美しい場所とし、彼のインスパイアされていた対象を

浮世絵からアルルへと変え、自身の画風をも確立させていったのも

この時期である。

彼の当初の作品は、グレーや茶色を中心とした作品が多かったのだが、

織機の色の美しさにインスパイアされてからは、カラフルで鮮やかな色を

取り入れるようになり、浮世絵もその役割を果たした。


私が今後絵画を観る上で役に立つなと感じたのは

レンブラントの肖像画を観た彼が、彼の表情は悲しいものだと語り

肖像画の書き方を説明するシーンがある。


最初は鏡を見て写生をしそのあとは描く人の感性によって

絵は描かれていくんだという。

つまり肖像画には、彼らの私達は観たときに描いた人の心情を読み取る

必要があるということ。


その知識があるだけで、今後の芸術鑑賞に生かせるのではないかと思う。


そして私の大好きな作品の一つ 

”The Starry Night”

この作品は1889年に描かれたものであり

彼が自身の胸を撃ち抜き自殺する1年前の作品である。


テオは彼から送られてくる作品の色の鮮やかさが彼が精神を蝕まれるのと

比例し異常に増していくのを心配していたのだという。



この映画は、50分と短めだったが、ここに全て書くには多すぎるほどの

情報量だったため、自分が好きな要所だけまとめることにする。


私は今後彼の作品の見方を変えるべきで、絵の背景を知ることが

芸術鑑賞の醍醐味であり、自分の内面を磨くのに適した作品だった。


アマゾンプライムで視聴可能なため、気になった方はお試しあれ。


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