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定年退職者の能力の活かし方 その1:若手社員の離職防止

岡山のキャリアコンサルタントMICHIKOです。

皆さんは、定年後のキャリアについて考えたことがありますか?
ひと昔前と比べて、60歳代といえどもまだまだ能力も体力も充実しています。
そんな方々の能力をどうして企業は活かそうとしないのか?
人手不足といえども、まだまだ若年層を求める企業が多いですよね。
定年後の方々の活用をどうして考えられないのか?

そんな疑問をもって、複数の企業の方にご意見を聴いてみました。
結果は、
若年者と違って、「今までの役職ややり方を引きずっている方が多い」というような内容でした。
確かに、従来の日本では、年功序列によって定年に近くなればなるほど、
職位が上がっていくようになっているため、「指示・命令」をする機会が増えます。
そのことで、自ら動いて作業するというよりも、いかに人に動いてもらうかということを中心に仕事をしている方が多くいらっしゃいます。
そのため、どうしても今までの職位の習慣が抜け切れていない方々もいます。

つまり、採用しない理由は、能力ではないですよね。
今までの習慣や立ち居振る舞いなどによる、職場内での人間関係性などを考慮したものです。
ということは、その習慣や立ち振る舞いを変えれば、貴重な人材となりえるのでは?

また、加齢と能力という点から、定年退職者の採用を検討してみました。
定年を迎える60代は70代の業務を遂行する上での能力について調べてみると、必ずしも若年層と比べて衰える能力ばかりではありません。
情報処理能力や記憶力、体力は確かに衰えていきます。いわゆる流動性知能と呼ばれているものです。
しかし、「老人の知恵」と呼ばれている課題解決力や言語能力などの結晶性知能は、年齢による衰えよりも、年を重ねるごとに伸びていくと言われています。

この結晶性知能は、若年層には苦手な人が多いのでは?
特に、不確実な時代の課題解決やコミュニケーションという点では、言語能力の有無は、非常に重要な要素の一つ。

ということは、
60代、70代の方々のこの結晶性知能と若年層の得意とする流動性知能をうまく組み合わせることで生産性アップや労働力確保に繋がるのでは?

また最近では、定着や離職防止策として、相談役の有無が大きな影響を与えるとも言われています。
メンター制度は、その一つの事例です。
しかし、上司や先輩では相談しづらい、また、同期では、相談することはできても解決できなかったり、同調されて一緒に離職となってしまうことがあります。

そんな時、働くということを十分に理解し、言語能力や課題解決力の高いシニアがいればどうでしょう?
また、定着や離職防止の役割を担っていることを自覚しているシニアがいれば?
特に、定年退職で一度は現場から退いたシニアの方々の仕事に対する意味づけは、「社会貢献」や「やりがい」です。
そんな意識を持ったシニアが、若手社員のそばにいれば…
仕事や会社への想いを理解し聴いてくれる人がいれば…
若手社員の仕事や会社に対しての考えにも変化が起きたり、モチベーションをあげることだって可能です。

定年退職する人達にも、新たな役割の提案です。
役割その1:若手社員の離職防止のための相談役!

一度、検討してみてください。
ただし、その役割を担ってもらうシニアの方には、
役割を理解してもらうための研修や傾聴スキルの習得は必須です。
キャリアコンサルタント有資格者や若手人材と一緒に頑張れる人がいれば適任ですね。

MBA×キャリアコンサルタントで豊かな人生設計 キャリアコンサルタント事務所 L&Lラボ

ご興味のある方は、下記にご連絡ください
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