良い図書館員もいれば悪い図書館員もいるよという話。

皆さん、こんにちは。

先日ツイッターをしていると、とあるつぶやきを見ましてそれを元ネタにいろいろ書こうかなと思っています。

簡単に申し上げますと、図書館で借りた本を返したはずなのに、その図書館から督促の電話がかかってきて、図書館員の方から「まだお返しできてませんよ!」とわりと語気を強めにして言われたため、すごく嫌な気分になられた方がいたようでして。

正直な話そのつぶやきを見て、一図書館員としては誠に申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。

図書館員としてはあらゆる可能性を考えて、まずは利用者の言葉を信じて、慎重になるべきであって、その利用者に対しての言葉も選ぶべきだったと感じています。

そのつぶやきを見た瞬間、率直な感想としては良くない対応だなぁと思いました。

詳しい状況に関しては利用者側のつぶやきからしか判断ができないため、何がしかの事情があって語気が強くなってしまった可能性も否定はできません。

さて、図書館の話になりますが、返却期限までに本を返さない方というのは結構いまして、この業界では最早、督促業務も日常的に行われている仕事の一つといえます。

こちらが連絡してようやく重い腰をあげるといいますか、その辺が結構適当な方もいらっしゃいまして、これは本当にこの業界で働きはじめてすごくびっくりしたことでして、私としては返すのは当然で、「返さなきゃたぶんやばい!」みたいな感覚がなんとなくあったので本当に驚きました。

そういった現実が図書館の状況としてありますと、こちらの感覚もだんだん鈍ってくるといいますか、軽く注意する程度になってしまいます。公平性の観点からは褒められたことではありませんがね。期限をきちんと守っている方は不利益を被りますし。

ただまぁなんらかの事情があって返却期限までに返せないという人もいるので、その辺は千差万別です。

図書館員さんの性格も人それぞれで、返却期限を守らない人は絶対許さない!という人もいると思います。僕個人としてはそこまで強い気持ちは持っていないのですが、その意見はごもっともであり、否定できるものではないと思っています。

その図書館員の方からすればルールは絶対守るもので、期限をきちんと守って利用してほしいという強い思いがあるんだと思います。

ですので、そういった強い気持ちを持った方は期限を守れない人、守らない人を許さないという気持ちになってしまうのかもしれません。
ましてや、返却期限を過ぎて返す人が結構日常的で、督促業務も毎日のようにやっているとそうした強い気持ちが逆にストレスになってしまうこともあるのでは...と感じてしまいます。

決してよろしくない対応をした図書館員の方を擁護するわけではありませんが、そうした現実が図書館にあるのは理解してほしいなと思うところです。

利用者の方から「本を返した。」と言われた場合は、利用者の記憶を頼りに、いつどこで返したかを確認し、こちら側の手続き漏れを検討して、館内の書架を確認、利用者の方にももう一度お家に本がないか確認してもらうのが基本的な対応なのではないかと思います。
その図書館員さんが返却期限を守ってほしいという強い気持ちに縛られてしまったため、そこまで頭がまわらなかったのか、あるいはまだ図書館で働きはじめて間もなかったのか、もしくはもともとそのような図書館員だったのか...その場合も悲しきかなもちろん考えられるでしょうね。

図書館員とていろいろですし、図書館として対応の仕方を統一してるのが基本とは思いますが、一対一で対応するときは最後の最後、図書館員さんそれぞれの個が出てくるように思います。
司書資格を持つ図書館員さんは特に図書館のことについて学んでいるので、それぞれの考え方というのを持つようになると思うからです。時としてそれが図書館の方針と異なることも出てくるのではないかと感じます。

それともう一つ。
利用者の方も様々な方がいらっしゃいます。
今回の話で言えば、返却期限を過ぎていてもなんとも思わない人、返却期限を過ぎていて貸出停止期間が発生したことに怒る人、返却期限を過ぎた本をカウンターにバン!と置いて帰る人...。
なぜか逆ギレする人...。
返却期限が過ぎていることを伝える時というのはこういったことが起こりうるので、こちら側からすればすごく怖いのです。

もちろん申し訳ない気持ちで返しに来てくださる人、あやまってくださる方もいてその時はとても嬉しく思います。
しかしそんな人ばかりではなく、怒ってしまう人もいるので(正直怒れる理由がわからない...)、こちらは心身ともに疲れますし、ストレスが溜まりますし、本当に人間不信に陥ってしまいます。
(今回のツイッターの件のように怒る正当な理由があれば別です。100%図書館側に非があることももちろんありますので。そういった時は真摯に受け止めて反省しています。)

接客をやっている方であれば少なからずそうした現実に直面することになり、私たちのような状況を理解してくださるのではないでしょうか。

とても悲しい話なのですが。

最早トラブルを避けるための言葉遣いが生まれたり、トラブルを避けるために低姿勢に出るなど、本当にこれでいいのだろうか?というような状況にもなりつつありますが...。
私たちも一人間なので、辛い場面には遭遇したくないというのが正直なところです。

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