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個人的名盤レビュー#18 Mr.Children 17th ALBUM "[(an imitation) blood orange]" (2012年)

皆様ごきげんよう。Loopです👼
今回も個人的名盤レビュー楽しくやっていきたいと思います!
第18回目はミスチルが2012年11月28日に発表したこちらの作品っ!

17th ALBUM "[(an imitation) blood orange]" です!パチパチ~✨

桜井和寿 氏、田原健一 氏、中川敬輔 氏、鈴木英哉 氏、小林 武史 氏からなる日本を代表する4人組(か怪しかった)ロックバンドのMr.Children。
そんな彼らが2012年に発表したアルバムがこの"[(an imitation) blood orange]"です。

前作"SENSE"とは対照的に収録曲のほぼ全て(11曲中8曲が)が発表済みで、
タイアップ作も非常に多く全体的にポップバラードに傾倒している1作。
ストリングス&ピアノアレンジの多さとバンドサウンドの引っ込みゆえ
コバチル末期と揶揄されたり
大体1曲ごとに既出orタイアップバラードが来る曲順になっているために
ファンだけど2回しか通しで聴いてない/駄作、と言われるなど
色々とファンからの評価も散々なアルバム。

上記の理由から今作を名盤として紹介することがだいぶわたくし怖い……
ただ!ただね!?好きなものを好きって言うのは自由じゃんっ!!??
ってことで1曲ずつ見ていくよ~👼

01.hypnosis
4th配信限定シングル。ドラマ"トッカン -特別国税徴収官-"タイアップ曲。
往年の名曲"Everything (It's you)"っぽいイントロからしてとても好き✨
個人的にこの曲をアルバムの始まりに置いたのが大正解だと思っていて、
もし終わりごろに入ってたら多分このレビュー書いていないと思います。

6分ほどの演奏時間で割と長いしアレンジも超絶濃厚極まりないのですが
この初っ端にいきなりクライマックスを迎える感じがとてもとても好き。
あとサビよりもBメロのほうがキーが高くてアツいんですよね|ω・)
これは、このアルバムの他の曲に置いても見られる(聴かれる)要素でして
"抑制の効いたサビの旨み"が味わい深いんです(*‘ω‘ *)

ちなみに、のちの30周年BESTにおいても1曲目を飾りました。

02.Marshmallow day
資生堂マキアージュCMタイアップ曲。めちゃめちゃ甘酸っぱい1作👅
前々作スパファン期のポップさを更に振り切ってやってる感あります。
とにかく曲も歌詞も弾けていて聴いていて楽しい気持ちになります✨
1曲目の重さをここで一旦仕切りなおす曲順も良き。

03.End of the day
34thシングル"祈り 〜涙の軌道/End of the day/pieces
"表題曲の一つ。
曲調は2曲目から引き続いてポップですが歌詞は割と辛辣な内容です。
なんかグサッと来る。救いがあるようで咎められている気さえする。
音は凄くキラキラしているのに。

ちなみに歌詞に"乞食"という放送禁止ワードが入っているがために、
ラジオでは別エディットで流されカラオケでは該当箇所が伏字に。
危ない曲じゃないのになんか宜しくない感じになっています…👼
ただこの乞食の部分の歌詞も割と辛辣なのよね…

04.常套句
ドラマ"遅咲きのヒマワリ〜ボクの人生、リニューアル〜"タイアップ曲。
タイトルの常套句は平たく言うと決まり文句のことです。
歌詞はとにかく分かりやすい言葉で君への想いが綴られています(*‘ω‘ *)
楽曲も"365日"をより簡素にしたようなシンプルなアレンジですしね。
(冬っぽいシンセは"いつでも微笑みを"っぽさもある)

この曲に関しては"あえて簡素でありふれた形にした"って耳で聴くべき。
そもそもタイトルでそれを教えてくれているのでなおさらです。
普通すぎ!枯渇枯渇!みたいに安易に言う人前見かけたけど…うぅん…。

05.pieces
34thシングル"祈り 〜涙の軌道/End of the day/pieces"表題曲の一つ。
映画『僕等がいた』後篇主題歌でもありました。

1曲目で触れた"抑制の効いたサビ"が活きている個人的イチオシ曲👼
この曲、ほんとうに過小評価されすぎている印象が私的にあります。
歌詞も曲構成もアレンジも凄く良い曲なのに。

大体は"一緒にパズルのピース探して穴埋めていこうよ!"みたいなね
そうゆう歌詞にしがちなんですがこの曲における歌詞の世界は違う。
失くしたピースは見つからない、でもなんか穴は穴で模様に見えるし
空いた部分に夢を描いていけばこれは意味のある余白じゃん!(異訳)
ってとこに帰結している。もはやパズルから意図がズレてきている。

でもこの余白にも意味を見出す感じ、何度聴いても救われるんです。
余白を足跡みたい、夢を描くための場所とするのがたまらなく好き。

それとサビの歌メロの動き。フレーズ終わりの伸ばす音の下がり。
軌道を逸れてぇ~⤵ 放り出されたぁ~⤵ の箇所の語尾の下がり方。
てぇ~⤴ たぁ~⤴ で試しに上げ気味に歌ってみてほしいんですが
上げると急にありきたりなメロディーになるんですよね。

ここを下げ気味に動かしてる、しかも少し揺れているような形で。
この箇所萌えをはじめて聴いた時からずっとしています!!!🌸
あんま意識してなかった人ぜひここ注意して聴いてみて!!

06.イミテーションの木
イミテーションとあるのである意味タイトル曲と言える楽曲です🍊
今作収録作の中でも特に暖色で優しさに溢れた作品だと思います。
三世代で楽しめるような、とても人懐っこい作風が魅力的!(*‘ω‘ *)

これ少し前のミスチルだったらこの曲調にはなってなさそうな…。
イミテーションって"作り物"や"模造品"という意味の単語だから
それこそフェイク路線でダーク枠になりそうな題名なんですよね。

でもこの曲は違う。
"本物じゃなくても人を癒せるんだ"という結論にたどり着いてる。
(ただ腰を振り続けたりは決してしない。)
曲調もみんなのうたでかかっても差し支えない暖かさだしね|ω・)
アルバムジャケみたいにオレンジ色をまとった素敵な1作です🍊

07.かぞえうた
3rd配信限定シングル。当時の災害の影響が色濃く出ている曲です。
大サビ以外歌詞がひらがな。年齢問わず届いて欲しかったのかな。
最初は静かですが進むほどバンド然としたサウンドに変化します。

正直、当時は題材ゆえに感傷的すぎる気がして抵抗がありました。
でも時間を置いて聴き返した時にこれは良い曲過ぎると思いまして
最近でもよく聴く曲の1つになりました。

ところで30周年BESTは選曲になんかメンバー関わってなさげですが
選んだのはスタッフさん?社員さ…スタッフさんかな?
何でこの曲外したのマジで。シングルぞ?配信とは言えシングルぞ?
まぁ当時のことを思い出させないための配慮と信じてますけど…

08.インマイタウン
この曲を聴くと夕焼けに照らされた帰り道が浮かぶの私だけ???
歌詞のモチーフは年末。なんだかやるせない歌詞が特徴的です!!🍊
ゆったりしたテンポでノスタルジックな作風が大大大好きな1曲。
街の情景が浮かんでくる音楽は名曲だって私が言ってた。

アルバム曲でありつつ名カップリング曲っぽさがあるのも良い。
B面っぽいを悪口として使う人いるけど悪口じゃないからねそれ。
ミスチルのB面最高だから。
この曲のちょっとJazzyなリズムアレンジとか最高でしかない。

この曲を"地味なだけ"と評価してる人とは絶対友達になれない。
ホントちゃんと聴こう。音楽にフック求めすぎなんだってば君。

09.過去と未来と交信する男
今作における唯一の実験系/ダーク路線枠の楽曲。これまた名曲。
上でダーク路線と書いたけど厳密にはいつものそれとは違くて、
怪しい雰囲気を漂わせつつも他曲同様に暖色の楽曲だと思う🍊
少なくとも青や黒ではない。

7曲目同様に震災/災害を意識しているというのがかなり大きくて
キックの感じやサイン波っぽいアレンジこそ実験枠のノリだけど
(もっと言うとこの少し軽くて硬いキックはフェイクのそれだし)
この曲は確実に希望を持っているし他社に持たせようとしてる。

私はアルバム収録曲の中で一番切ない曲実はこれ説を推していて
聴くたび・歌詞を耳で追うたび凄く切ない気持ちになっています。

この曲の主人公である男を
歌の冒頭にあるレッテル通りの虚言癖のある怪しい男としても、
本当に何らかの超能力を持った超人であるとしても、
この男は依頼人に対して希望を抱けるような答えを言ってるし
(その答えがハッキリ言ってどうとでもいえる内容なのも良い)
予想を超えてそれに需要があったことを最後に少し呪っている
これホントに切ない。仮に噓つきだとしても。

あと曲のエレクトロなアレンジや展開の付け方も最高of最高で
"今日の依頼人は誰?(中略)半年先まで予約はいっぱいだ"の後、
シンセを左右にパン振って一瞬ディスコっぽくなるんですけど、
あれ聴くたびにかっこ良すぎて昇天しそうになる👼
この箇所だけのためにこのアルバム買っても良いと思うよ私。

10.Happy Song
めざましテレビ2012年度テーマソング。聴いてると元気になる。
全人類に贈る応援歌、人生を謳歌しようよ!みたいな印象です。
大学2年時、私はこの曲を聴いて自分を奮い立たせていました🔥

悲しいほどにハイテンションってフレーズヤバくないですか⁉
無理していることを自覚しているからこその一文だと思うの。
あと冒頭で仕事ほっぽり出して遠くに行こうって言うんだけど
その後結局空想で終わるとことか。なんか妙にリアル( *´艸`)

ちなみにコーラスにナオトインティライミさんが参加しています。
ナオトさんはですね、当時かそのちょっと後だったかのMステで
コーラスで参加していたことを桜井さんに忘れられていました。
あれは桜井さんなりのいじりだったのか本当に忘れていたのか。

チューインガムの味のように~
(記憶が)消えてなくなったりしないでよっ♪

11.祈り 〜涙の軌道
34thシングル"祈り 〜涙の軌道/End of the day/pieces"表題曲の一つ。
映画『僕等がいた』前篇主題歌でもありました。

今作収録のバラードの中でも最も正統派でスッキリしたバラードです。
この曲を最後に置いたの、聴後感が暗すぎず爽やかなので良いと思う。
シングルで聴くよりもこのアルバムの締めで聴く方がしっくり来るし。
ホントhypnosisとこの曲で挟む曲順素敵ですよ。うん。

3分29秒あたり、"君が泣いて笑って~"からのメロの優しさも沁みる。
あの個所でしか出てこない絶品メロディーよ。何と贅沢な!!|ω・)

ということで今回はミスチルの17作目のアルバムを紹介しました!
何かと駄作認定され酷い時には聴かなくてもいいアルバムと言われ
聴く必要ないアルバムランキングみたいなのでも毎回1位にされて、

"ブラオレ君泣いちゃったじゃぁん!リスナー君謝りなよぉ!!!
って私ずっと思ってる。駄作じゃないって。

こないだ出たニューアルバムの感想でも思ったけど他と比べすぎ
深海・BOLERO・次作REFLECTIONを何かと引き合いに出しすぎ。
このアルバムにはこのアルバムの良さがあるし統一感は抜群!!
通しでゆっくりじっくり聴くと良いと思う。ぜひぜひ🍊

それではまた別の記事で!(*^^)

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