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Letter to ME

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自分へ贈る日々の備忘録
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2015年6月の記事一覧

Day26

6:00AM

携帯のアラームが鳴る。目覚めは静かな方が好きだから、オルゴールの曲にしていたはずなのに、寝ぼけていたのか設定を間違えたらしく、機械的な電子音の連続で起こされる。酒を飲んだ次の日は目が明かない。けれど、酒を飲んで遅くに帰ってきたのでもう明日の朝でいいやと化粧だけふき取りシートで落として昨日はそのまま寝てしまったので風呂に入らなければならない。大体みんななんで夜に風呂に入る習慣を作った

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Birth

誕生日の月はいつもどこか落ち着かなくて、そわそわとする。誕生日を迎えても、劇的に体が太るとか顔にはっきりした皺が増えるとか声が変わるとか髪の毛が伸びるとか、そんな変化があるわけじゃない。誕生日前日の私と誕生日当日の私と誕生日翌日の私も何も変わらない。変わらないのに、どうして誕生日はそわそわするんだろう。いくつになっても。
たまに、今日が誕生日だなんて忘れていた、なんていう人がいるけれど、私は六割ぐ

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Beautiful World

泣きすぎて起きた朝、髪の毛のキューティクルが綺麗だった。

むくんだまぶたの奥の瞳は、自分が思うよりも茶色だった。

わずかに湿気を含んだ風は冷たく、足をなでるスカートの生地が心地よかった。

背の高い後輩の後姿、背中に集まるシャツの皺が美しかった。

ふと見た窓の外、屋根にのった名も知らぬ小鳥がかわいかった。

フロントガラスに集まった雨粒は丸くなり、音もなく滑り落ちる。前の車のテールライトの赤

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憎げ言

あの人の書く文字が憎い。あの人の話し方が憎い。あの人のうそっぽい笑顔が憎い。ものわかりのいい人が憎い。純粋に誰かを好きでいる人が憎い。私にあだなす人が憎い。私を守ろうとするふりをして自分を守っている人が憎い。私の周りには私が憎んでいるものがいっぱいある。私が嫌っているものがいっぱいある。

でも、本当は、自分の書く字が憎い。自分の話し方が憎い。自分の笑顔が憎い。ものわかりがよく振舞う自分が憎い。潔

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