見出し画像

子供のためのオルセー美術館(54) パリの屋根には雪•カイユボット/ だけど午後にはセーヌ川を歩こう・ギヨマン

パリのあさ

おはよう
今日きょうさむいから
ミルクをあたためてカフェクレームにしましょう。
あと昨日きのうのバゲットののこりにたっぷりのバター、クロワッサンじゃなくてね。

ちりちりちりとゆきがはりつくまどけてみたら
びこんできたゆきつぶは、暖炉だんろまきすにおいがちょっとしました。

亜鉛あえん屋根やね青灰色あおはいいろはすっかり見えなくなったけど

煙突えんとつはレンガいろ鳶色とびいろのいつものまんまれつになって
あたまゆきせて

ねえ ほら、
ゆきがちょっとピンクになってきたでしょう
午後ごごにはセーヌ川までってみよう。

あしもとをつけて


やんだ?

かえりにマルシェでポワローをいましょう、
あとクルミとオリーブをすこし。

今晩こんばんは、いつものポトフをつくるから


Gustave Caillebotte
Vue de toits (effet de neige), dit aussi Toits sous la neige 1878
ギュスターヴ・カイユボット
屋根の眺め(雪の効果) 雪の中の屋根  1878

Armand Guillaumin
La Place Valhubert Vers 1875
アルマン・ギヨマン
ヴァルュベール広場 1875頃 
(右手が雪のセーヌ川)

Caillebotte カイユボット
Rue de Paris, temps de pluie 1877 より部分
Chicago, Art Institute

ギュスターヴ・カイユボット(1848年 - 1894年)
1879年カイユボットは25点以上の作品を携えて第4回印象派展に参加した。この作品を含む2点の屋根の風景が展示された。この大量の出品作は、カイユボットの熱意の大きさを物語っている。
屋根の絵は、今日カイユボットが高く評価されている一連の都市表現における重要な絵のひとつである。オスマン・パリの街角の風景のどれもが、カイユボットの都市に対する特異なヴィジョンを私たちに共有させるものである。
極めて「現代的」な都市風景であるこの絵は、パリの冬の日の雰囲気を見事に描写している。低い空は雪に覆われた屋根を灰色で埋め尽くし、わずかに褪せたピンクがかろうじて活気を与えている。季節が光や風景に与える影響に関心を寄せていたカイユボットは、同じ印象派のモネ、シスレー、ピサロに加わった。

musée d´orsay 

お読みいただきありがとうございました。
パリを描いた画家カイユボット、印象派の友人を援助しつつ、当時のパリを知る上でも歴史的にも貴重な作品を多く残しました。それにしてもこの屋根の絵は現在の屋根と全く変わりがありません。
そして、ギヨマンのセーヌ川沿いの夕景が美しいこと!川も空も街路の木々までも夕日のローズに染まりますがいやみのない優しい作品です。

画像↓はフランス各地で雪がよく降った年、部屋から見えたある日のパリ(ふぶいてモノクロ写真のよう) 屋根には小さな煙突が並びます。


この記事が参加している募集

404美術館

一度は行きたいあの場所

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?