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子供のためのルーブル美術館(26)カラバッジョ・黒と光/暗闇から生きるものを浮き出す色

歴史れきしのこは、モネやルノワールの作品さくひんのようにうつくしいばかりではありません。

いまから400年前ねんまえのとてもおおきなてみましょう。

くろやみかびがったひとたち


いったいなにをしているのでしょう。

真っ黒まっくろ世界せかいにほんのすこしさすひかりなか
いかりをあらわにしているひと

イタリアの画家がかカラバッジョは、
聖書せいしょのおはなしから、キリストをつかまえてなわをかけようとしているひとたちをえがきました。

つかまったキリストは おだやかでやわらかいひかりけています。


カラバッジョのは ふか暗闇くらやみから浮き出る、まるで本当ほんとうきているような人間にんげん表情ひょうじょういたので、みんながおどろきました。
そして、カラバッジョの影響えいきょうけた素晴すばらしい画家がかたちもたくさんいました。

スペインを代表だいひょうする画家がか、リベーラもそのひとり


ラッパを天使てんしあらわれておどろくおじいさん、せいジェローム。
暗闇くらやみひかりとしをとったひと表情ひょうじょう天使てんしかお
カラバッジオのかたています。

じつはこのおじいさんのすぐちかくに、ある動物どうぶつがいますよ。
それはいったいなんでしょう?


えたかな?


せいジェロームといつも一緒いっしょにいる動物どうぶつのおはなしは、またつぎの機会に。。。


Michelangelo Merisi da Caravaggio dit CARAVAGGIO 
La Flagellation 1607
ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョ
鞭打ち 1607  
カポディモンテ美術館蔵 ルーブル企画展 NAPLES À PARIS

このテネブリズム(光と闇の強烈なコントラストを用いた絵画のスタイル)の傑作は、光が影から浮かび上がるボリュームを作り出している。
キリストの肉体の美しさと明るさは、処刑人たちの残忍さと暗さとは対照的。左側に立つ人物の表情豊かな顔は、カラヴァッジョの後期作品の典型的なものである。

musée du louvre 

ナポリでのカラバッジョ
《鞭打ち》は、カラヴァッジオのナポリ時代の作品である。カラヴァッジオがこの作品を完成させたのは、アロフ・デ・ヴィニャクールの肖像画(現在はルーヴル美術館蔵)の直前の1608年頃である。
その年、ナポリからマルタに向かった。
1610年にポルト・エルコーレ(トスカーナ)で亡くなったカラヴァッジオの絵画史に与えた影響の大きさは計り知れない。
キアロスクーロ(イタリア語で「明暗」を指す単語。対象物の形態を観察し、光から明部と暗部の対比関係やその変化をとらえて立体感を表わしたり、画面構成上の劇的効果を狙って用いる技法)を巧みに使い、自然主義的なアプローチで具象を表現した彼は、17世紀にナポリで活躍したジュセペ・デ・リベーラのような芸術家たちに多大な影響を与えた。

musée du louvre 

Jusepe DE RIBERA
Saint Jérôme et l'ange du Jugement  1626
ジュセペ・デ・リベーラ
聖ヒエロニムスと審判の天使  1626
カポディモンテ美術館蔵 ルーブル企画展 NAPLES À PARIS

ナポリのサンティッシマ・トリニタ・デッレ・モナーチェ教会のために描かれたこの祭壇画は、カラヴァッジョの作品と様式的に一致している。
暗い背景の中で際立つ聖人の顔の劇的な力強さと、老いた肉体の描写は、リベラの絵画の特徴である。

musée du louvre 

お読みいただきありがとうございました。
ナポリのカポディモンテ美術館の作品をルーブルの作品とともに展示するという企画展示から、カラバッジオを取り上げました。
深い黒に浮き上がる人々、大きな作品で思わず息を飲みます。
芸術作品には見て美しい心地よい作品もあれば、暴力的なもの残酷なもの下劣なものもありますが、ヨーロッパでは子供たちも等しく色々な作品を見ていますのでこちらでも取り上げました。
動物は見つかりましたか。
聖ジェローム(ヒエロニムス)は度々絵に描かれますが、いつもその動物と一緒です。

ルーブル美術館企画展デモビデオ 25秒


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