美術館には猫の絵がたくさんあります。
今日は ルソーの猫に会いにいきましょう。
あそこにいる子猫はいま、毛糸玉で遊んでいるところです。
ねえ、そんなに楽しいの?
ころころしてさ おもしろいんだ
やってごらんよ
今日はいい天気、 子猫の足もとにはパンジーがさいているし
あっちには見たことないめずらしいお花、赤いのも白いのも青いのもあります。
今日はマダムと一緒に散歩なの
マダムはね、
すてきな日がさ 持ってるんだ
やさしそうな手でしょ
ぼくをなでてくれるの
おしゃれなドレスも見てよ
今人気のパフスリーブっていうの
そでが ふくらんでるやつ
マダムはさ、ちょっとだけ
ボクより大きいんだけど
いつもこうやってやさしいお顔してるし
きっと きみにも遊びにきてって
言うにきまってる
いっしょに毛玉で遊ぼうぜ
Henri Rousseau, dit Le Douanier
Portrait de Madame M. Vers 1895-1897
Huile sur toile
アンリ・ルソー
マダムMの肖像 1895-1897
参考
お読みいただきありがとうございました。
またまたの「猫の絵」登場でした。
黒が大部分を占めるサイズも大きな絵ですが、ルソーお得意の植物園で観察した背景の花や草木の細やかな柔らかい色彩表現で、透明感さえ感じさせます。
珍しい全身の肖像画ですが、ピカソ美術館にも同様の肖像画があります。確かにピカソ、好きそうですね。
子猫とマダムのサイズ感にはいつもながら驚かされますが、お子様とお話しを作りながら楽しんでいただきたい作品です。