川瀬敏郎さんの花と旧白洲邸「武相荘」
~行ってみよう、やってみようシリーズ⑬~
白洲正子の「美の種まく人」を読んだのは、私がまだ20代の頃だったと思う。その中に出てくる川瀬敏郎さんが生ける花に、当時の私は強い衝撃を受けた。
川瀬敏郎さんの花は、私が今まで目にしてきたフラワーアレンジメントや華道とは明らかに一線を画しており、花・花器・空間のすべてがその場所にその形であらねばならない明確な意味と意志を持って存在していた。
「自分と花」。
その2つしか存在しない異空間の中に、一瞬にして連れて行かれるような圧倒的な求心