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大人になるということ

雨が続いた5月半ば。
ようやく太陽が顔を出したので、億劫な気持ちと決闘をして、私はスーパーへ向かっていた。

向こうから歩いてきた角刈りの40代の男性。
濃いピンク色のシャツはとても綺麗な色だった。

すれ違った瞬間に、
ちょうど彼は歌を歌うところだった。



広くもない道路で
男性が鼻歌とは言えない声量で
気持ちよく歌を歌いながら
道を歩いていた。

側から見たら怪しい人なのかもしれないが


素敵なひとだな。
この時自分はそうおもった。


……………


喧嘩別れをした親友の子どもがまだ2歳だった頃、

家族でアンパンマンミュージアムにいった写真を見せてくれた。

こっちをむいたアンパンマンの着ぐるみと、
アンパンマンの方に体ごと向けて
赤い大きな鼻の先をじっと見つめるその子。


大人の私だったなら、

キャラクターと同じポーズをして
写真の出来を気にしながら撮るだろう。

おしゃれなカフェご飯を目にすれば、
どれが美味しそうに映るかいろんな角度を試すし

一眼レフを手にして旅行にいけば、

目新しい街や伝統のあるシンボルを見て、
心で感じるより先にカメラを構えている。


いつの間にか大人になってしまった。

その写真を見つめながら私は
静かにそう感じていた。

無邪気さは最強の武器



道で歌う男性。


私もあれくらい開放的になれたら
私はどれだけスッキリするだろう、

大切な人との記念撮影。
もう一生会うことはないかもしれない憧れのひとをずっと見て記憶に留めておきたい、
そんなはずなのに

それができないのは「経験」と「知識」のせい。

うらやましくもある。
でも恥ずかしくもある。


雨が降りそうだから傘を持って出かけるように、
明日の朝のためにホームベーカリーをセットしておくように、

先々を考える力がつくと
じぶんの意思との葛藤が生まれる。
それが理性って言うんだろうけど、

本能(自分の本当の気持ち)を受け入れている人こそ
ストレスをない生き方をしている人なのかな。
このブログの、
自分を大切にするというテーマそのものなのかな。



雨上がり。
その気候と私の気持ちは似ていた。

雨という枠のあった天気から
晴れ。

気持ちだけはどこへでも行ける。



自分が一番いいと思った色を身につけたり。

降りたくなった駅で電車を降りてみたり。
(これは休日限定かも)

自分の気が済むまで料理を作ってみたり。

疲れた時には周りを気にせず伸びてみたり。



主語を自分自身にして、
自分の枠組みを少し外して
今日は生きてみようとおもいます💐



みなさんにとっても
自分を大切にする瞬間が
今日一瞬でも訪れますように◎

いってらっしゃい^^


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