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育児を始める前に読みたかった本 第8回目【ファスト教養 10分で答えが欲しい人たち】レジー著

この本に出会ったきっかけなSNSの投稿でした。
「ファスト」と「教養」と言う
相反する言葉の組み合わせです。
正直矛盾を感じました。

有名な人気動画チャンネルに対して、
感じていたことがあります。

「確かに面白いし、知識も得られる。しかし、わざわざチャンネル登録をしようと思わない」

そう思う私はおかしいのかと思ったくらいです。
その理由がわかってスッキリしました。

あえてこの本を
妊娠中におすすめする理由は以下の3つです。


・万人に役に立つ知識はそう多くない

子育てに関する書籍だけでも
数えきれないほどあります。

「これさえすれば子育てが楽になります」
「これが子育ての基本」
そんな本で溢れていることに気づきました。
私自身、妊娠中にそういう本をたくさん読んできました。

しかし、実際に使えた知識はそう多くありません。
長男が発達障害の診断を受けてからは、ほとんど読まなくなりました。
「それができないから困ってるんだけど」と感じるようになったからです。

・必ずしも成功するかは別問題

この記事の「ゾンビ療育」がパワーワード。

私自身は療育のことはあまり詳しくありませんが、 
「子ども4人全員東大に行かせた」
「子ども全員芸術家になった」など
子どもがすごい実績をあげた親が書いている本を
見かけたことはあります。

この通りやったからと言って、叶う人はそう多くないと感じます。
真似しようにも、「あなたの自由時間は今後3年間は一切諦めて、子どもと向き合ってください」というようなハードルの高いものもありました。

それだけ苦労して叶わなかったら、
子どもに対して失望感しかありません。
子供の立場から見たら「そんなこと望んでないし」と迷惑がられるのがオチと感じました。

・他人を出し抜くための子育て

「お子さんが大人になって苦労しないために」
「あなたが苦労しないために」

たくさんの子育て本を読んだ結果、
私が受け取ったメッセージです。

「子供を将来苦労させないために」
「あなたが楽をするために」
一見いいことのように感じます。
周りの人からは「すごいね」と賞賛され、
承認欲求を得られるかもしれません。

しかし、こんなメッセージも感じました。

「この程度のこともできないなら、一生苦労し続けますよ」と脅されているようにも感じました。

他の親と競争しているような気分になってました。

・感想文

ファスト教養を子育てに応用したら、こんな感じになるのではないかと想像してみました。
子どもを使って競争しているような感覚です。

2人の息子を見て日々を感じるのは、「なぜそんなものに興味があるのか」と不思議なことです。
それでも、「これが好きなんだろうね」と思います。

子育てにファスト教養が持ち込まれたら
そうも行かないでしょう。

「将来、稼げる職につけないような学びや活動は、
時間の無駄だからやらせるべきではない」

「受験や就活に勝つために、他人を出し抜くのも厭わない」

「今、上手くいっていない人は努力不足だから自業自得。助ける必要などない」 

そんな感覚になってしまわないだろうかと危惧しました。

子どもが本来持っている好奇心や元から持っている性質を潰しかねないと感じました。

妊娠前からいろんな子育ての本を読んできて
こんな承認欲求に気づきました。

「自分と子どもは上手くやっている。その様子を見た周囲の人からすごいと言われたい」 
自分でもドン引きしました。
今考えたらそんなことできるわけがないのに。

学びについて、どんな姿勢でいるかを考えさせられる本でした。

以上、ちえでした。
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