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「アバウト・タイム」という映画(2023年北大映画研究会ブログリレー)

皆さま、おはこんばんちわ。北大映画研究会の楽園です。
私が今回紹介する映画は「アバウト・タイム 愛おしい時間について」です。

あらすじ:21歳の誕生日、ティムは父から、代々一族の男性にタイムトラベル能力があることを知らされる。そんな能力に驚きつつも、彼は時空を旅して恋人探しを始める。(Netflixより)

あらすじの通りの、ラブロマンスコメディですが、あらすじからは想像もできないほどの感動が、皆さんを待っています。
映画の前半は主人公のティムとヒロインのラブロマンスパート、そして後半はティムの家族をめぐるタイムトラベルと絆の物語という構成です。他のラブロマンス映画に比べて、主人公とヒロインだけのパートの比重が軽いため、ラブロマンスが苦手な方でも見やすい作品だと思います。
前半で恋愛ごとは一区切りつく分、後半の家族ドラマの比重が大きくなっており、特にティムとお父さんのドラマは感動必至です。
正直、映画を観たあとの感覚は「バイオレットエバーガーデン」を観た後に近いほど、心に訴えかけられる映画だと思っています。
正直、この映画が好きすぎて何をどう説明したらいいか分かりません。映画で泣いたことがなかった私が、終盤の親子のシーンでボロボロ泣いてしまうような素敵な映画なんです…
特にお父さん役のビル・ナイさんの演技が伏線に富んでいて素晴らしく、親子モノに弱い方には間違いなく刺さると思います!
ぜひ、ラブロマンスというジャンルに先入観を持たずに観て頂きたい傑作です!

追伸:皆さんは親子モノってお好きですか?僕はとにかく親子の感動ストーリーに弱く、バイオレットエバーガーデンでも母娘の話で泣きかけました。自分の体験としての、昔の両親への感謝と、少しの後悔が、親子モノを何より魅力的にするものかな…なんて考えたりしています。

おまけ:この記事は映画研究会のブログリレー及び部誌掲載にあたって寄稿したもののひとつです。が、今日もう一度この映画を観て、思ったことを少し書こうと思います。
この映画、実は、マッチングアプリで最初に(久しぶりに始めてから、最初に)あった女性に勧められて観た映画でした。彼女は僕より半周りくらい年上で、笑顔が素敵な人でした。
正直、最初は「またラブロマンスかよ」くらいに思っていたのですが、後半の家族パートで、本当に、人生で経験したことのないくらい自然に、そして自分でびっくりするくらい泣いてしまいました。あの時の自分はどんなに辛いことがあっても、決して「泣けない」状態にいたので、この映画を観て流した涙は、色んな感情の集積体だったのだと思います。
僕は本当にあの人に惚れていたのですが、向こうは結婚を見据えられる人と出会いたかったようで、あっさりフラれてしまいました。でも、僕にとって、あの出会いと、この映画と、そこで流した涙は人生の中で大きな意味をもつと思っています。
今日、久しぶりにこの映画を観て、やっぱり泣いてしまったけれど、なんだかあの時みたいに、自然に、ダムが決壊したように泣くことはできなくて、それは今の自分が、色んな意味で擦り切れてしまって、泣けるほどの感情を感じられなくなっているからな気がして、少し、寂しかった。
でも、いつかまた、人生の中で、この映画とは出会う気がしていて、その時に、また新しい感情とともにこの映画を観られたらいいな〜なんて思っています。
映画にかけた一人語りでした。
ではまた

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