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自分で物語を作れる天才

akiです。お越しいただきありがとうございます。
今日のお話は、Aくんの朗読は才能かもです。

私が保育者3年目の頃、当時年長組を担任していました。クラス人数は27人を1人担任していました。
担任を持っていた子の保護者の方は皆私よりずっと人生の先輩でした。子育ての大先輩か初めての子を預けてる方のどちらか。私はまだまだ新米でしたが、温かく見守ってくださいました。

クラスの子は、個性的でした。
正直、あまり覚えていないです。
なぜか?

それは、発達に課題がある子が心配だったからです。(ここでは呼び方をAくんとします。)

Aくんは、私が保育者1年目と3年目で担任を持ちました。
Aくんの
苦手なことは、
普段の保育中の集団行動、椅子に座る事、友達と遊ぶ事、話を聞くことなどでした。

特徴は、自分からお友達に関わりはない、保育者には話す、楽しくなると同じ事を繰り返すです。

基本的な自分の身の回りのことはできるようになり、基本的な保育の流れも覚えていました。

ただ苦手な事の時間になると、個性を発揮します。
教室から飛び出してみたり、独り言、歌い出す、
椅子に立ち上がる。私は目が離せません。

クラスのお友達は、その子の状況を分かっていたので、面倒見の良い子は話かけたり、教えてくれたりしていました。

毎日保育活動が同じわけではないので、毎日何が起きるかわかりません。Aくんには、前もって今日何をするのかを説明していました。
そうすると、スムーズに時間が過ごせる事が多いのです。

Aくんの得意なことは、歌うこと、運動すること、絵本を読むこと。

歌うことは、保育中の歌を歌うこともそうですが、CMソングを良く歌ってました。

運動することは、走るのが速い、運動会の組体操やお遊戯も上手でした。

絵本を読むことは、急におきました。
これが私が今思うAくんの才能です。

クラスに絵本がありましたが、最初はあまり興味を示してはいませんでした。いつしか、なんとなく繰り返し絵本の絵を見るようになり、気づいたら自由遊びの時間にクラスのピアノの椅子に座り、朗読しているのです。
「はじめてのおつかい」と言う絵本です。
面白いのが、絵本の内容はAくんオリジナルでした。
表紙の題名はそのまま読む。
絵本を開くとオリジナルの物語に。
しかも抑揚がしっかりついている。
3ページくらい読むと最後は「おしまい」で〆る。

最初聞いたときは、そーゆう話なんだ!と思ったら
実際の物語と異なる。しかも、スラスラと言葉が出てくる。こんなに楽しそうに言葉を発しているAくんをみたのは初めてでした。クラスのお友達もAくんの楽しそうな姿をみて、何度ももう一度読んでほしいと言うのです。そのくらい、Aくんのオリジナル朗読はクラス中の人気者でした。

発達には課題がある子に限らず誰でも得意、苦手はある。たまたまAくんは集団生活では課題があった。でも、Aくんだからできた才能が発揮されたできごとでした。私のクラスで私も勉強になり、Aくんとの出会いに感謝しかありません。

もし、これが少人数の保育だったら、Aくんの良いところをもっと発見して可能性が更に広がったかもわかりません。とか思ったこともあります。

長くなりましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。




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