アニエスベーのTシャツを着た女の子。

 

「アニエスベーのTシャツ」と言えば、高校の頃に読んでいた雑誌のスナップに毎回と言っていいほどそれを着た女性が登場していた。

セミロングの茶色い髪に真っ白な肌、麦わら帽、袖が少し短めに作られたTシャツにアーペーセーのデニム、ハーフムーンバッグ。

毎回同じ人というわけではもちろんなかったけれど、どの人もフレンチカジュアルを意識したシンプルなコーディネートだった。

当時のファッションスナップは奇抜さを競うような格好をした人が多かったなかで、シンプルでもこだわりが感じられる彼女たちに、当時京都に住んでいた僕は夢中になった。

アニエスベーのTシャツは、僕にとってシティーガールそのものだった。

 

 

東京に住み始めてからは街中でアニエスベーのTシャツを見かけることもずいぶん増えた。

むしろ、京都に住んでいた時に街中で見かけることがほとんどなかったのはなんでだったんだろう。

そういう時に行き着く答えはだいたいこれだ。

「それは都会に似合う服だから。」

アニエスベーのTシャツは都会に住む女性が気取らずに着ているからいい。

そうだ、以前見た、トレンチコートを着た女性と同じなんだ。

 

 

東京に住んで5年以上が経った。

それでも、いまだにふと気づくと胸元にプリントされた「agnes b.」のロゴを目で追っている自分がいる。

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松尾翼 Matsuo Tsubasa

1989年京都生まれ。「#日常の制服 」を展開するファッションレーベル『Ithe(イザ)』セールス・PR。2019年からエッセイスト、ライターとしても活動を始めます。 ご依頼は m2.aowi[at]http://gmail.com までお願いします。

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